2020年(令和2年) 7月29日(水)付紙面より
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庄内地方は28日、低気圧の接近で午後にかけて激しい雨となり、県と山形地方気象台は同日午後0時10分、鶴岡市南部と庄内町に県土砂災害警戒情報を発表、警戒を呼び掛けた。この大雨によって、JR羽越本線が村上(新潟県)―酒田間で午前9時ごろから終日、列車の運転を見合わせたほか、鶴岡市街地では道路が冠水するなど交通に影響が出た。
山形地方気象台によると、この雨は日本海から東に伸びる梅雨前線上の低気圧が東北地方に接近。前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、県内の大気が不安定になったため。26日午後4時の降り始めから28日午前11時までの総雨量は、鶴岡市荒沢で147ミリ、同市鼠ケ関で111ミリに達した。同気象台は28日正午までに鶴岡市と庄内町の庄内2市町を含む県内29市町村に大雨警報(鶴岡市は洪水警報も)を発令。また、28日0時10分までに、鶴岡市と庄内町を含む21市町村に県土砂災害警戒情報を発表した。28日夜にかけて雷を伴って1時間に40ミリの大雨、29日明け方にかけて同20ミリの強い雨が降る見通しで、土砂災害、河川の増水、氾濫に注意を呼び掛けている。
JR東日本新潟支社などによると、この大雨のため、羽越本線の村上―酒田間は28日午前9時ごろから終日、特急いなほ(新潟発酒田、秋田行き)の上下12本を含め全列車が運休となった。同本線酒田―秋田間は始発から夕方まで全列車が運休。陸羽西線新庄―余目間は下り始発の普通列車1本を除き、全列車が終日、運休となった。
鶴岡市は28日午前8時40分、市災害警戒本部(本部長・山口朗副市長)を設置し、河川氾濫などの警戒に当たった。市街地の各所で道路が冠水した。
東日本高速道路によると、28日午後1時現在、日沿道庄内空港IC―鶴岡JCT、山形自動車道鶴岡JCT―鶴岡ICが通行止め。