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2020年(令和2年) 7月30日(木)付紙面より

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庄内地方襲った豪雨 爪痕残す

 停滞する梅雨前線と低気圧の影響で庄内地方は28日、南部を中心に豪雨に見舞われた。鶴岡市では羽黒地域の黒瀬川の増水により中島、黒瀬地区に避難指示が出されたほか、鶴岡、酒田、三川、庄内の4市町の一部地域に避難勧告・準備が出され、避難所で夜を明かす住民もいた。酒田市では90代の女性が避難途中に転倒して骨折した。鶴岡市の荒沢では28日午後4時までの24時間降水量が226・5ミリとなり、7月の観測史上最大を記録。庄内地方の各地で床上・床下浸水が相次ぎ、道路の通行止めや鉄道の運休もあり、生活に多くの影響が出た。酒田市の最上川の下瀬観測所地点で29日午前7時50分、氾濫危険水位(3メートル)に達した。

 気象庁などによると、荒沢の28日午後10時までの48時間降水量は264ミリとなり、同地点の7月1カ月間の平均降水量275・2ミリに匹敵する雨が、2日間で降った。28日の1時間当たり最大降水量は鶴岡で午後1時までに44・0ミリを観測した。

 鶴岡市は28日午後1時45分に羽黒地域の中島・黒瀬地区51世帯計143人に避難指示を発令したほか、午後7時すぎにかけて藤島地域の渡前、藤島、東栄各地区の一部、切添町・鳥居町の一部、湯野沢地区に避難勧告。酒田市では八幡地域を除く全市に「避難準備・高齢者等避難開始」を発令。三川町は押切新田地区の一部に、庄内町は千本杉、生三、落合の各地区に、それぞれ避難勧告を発令した。庄内町の4小学校は28日、臨時休校の措置を取った。

 28日は夕方にかけて各地の住宅街などでも道路冠水が発生し、一時的に帰宅できない住民もあった。29日午前までに、国道7号や112号月山道路など幹線道路の通行止めは解除され、JR羽越本線は29日午前9時に運転を再開した。

氾濫危険水域を超えて河川敷まで浸水した最上川=29日午前11時、出羽大橋付近から
氾濫危険水域を超えて河川敷まで浸水した最上川=29日午前11時、出羽大橋付近から



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