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2020年(令和2年) 10月23日(金)付紙面より

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格子状ネット重要性再確認 早期整備向け機運醸成図る

 県庄内総合支庁と庄内開発協議会が共催した「高速道路・地域高規格道路整備促進セミナー」が21日、酒田市総合文化センターで行われ、情報提供や基調講演、意見発表を通して早期整備に向けた機運醸成を図った。

 縦軸となる日本海沿岸東北自動車道(日沿道)、横軸の地域高規格道路「新庄酒田道路」、東北横断自動車道酒田線などによる「格子状ネットワーク」の整備促進に向け、機運を高めようと昨年に続き開催。行政や経済団体の関係者ら計約100人が参加した。

 国土交通省酒田河川国道事務所、同支庁建設部の情報提供に続き、宮城大学事業構想学群の徳永幸之教授が「格子状ネットワークを活用した地域活性化戦略を考える」と題して基調講演。高速交通体系時代の地域戦略として「自然環境の良さだけでは人を呼び込めない時代。自然環境に施設、人、体験を加え、総合的な仕組みづくりを構築することが重要」と話し、「地域のアイデンティティーを突き詰めるため、歴史・文化を見つめ直してほしい」と呼び掛けた。

 意見発表では、鶴岡市の観光振興を担う「DEGAM鶴岡ツーリズムビューロー」常務理事の永壽祥司さん、酒田市の「酒田みちみらい女性の会」代表の小山惠子さんが登壇。このうち永壽さんは「格子状ネットワークによる観光の新たな展開の可能性」のテーマで、鶴岡の観光戦略、格子状ネットワークへの期待を紹介。観光戦略に関し「『詣でる つかる 頂きます』を掲げ、精神文化と精進落としを現代に置き換え、リフレッシュと域内周遊の旅を提案している」と。「旅行は直行型ではなく、周遊型の移動も重要。格子状ネットワークの確立で旅行の魅力が増大するはず」と語った。

格子状ネットワークの重要性を再確認したセミナー
格子状ネットワークの重要性を再確認したセミナー


2020年(令和2年) 10月23日(金)付紙面より

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安心して演奏を 管楽器奏者用フェースシールド 鶴岡高専と県内企業が共同開発

 新型コロナウイルスの影響で制限されている音楽家たちの活動再開につなげようと、鶴岡工業高等専門学校(高橋幸司校長)とプラスチック部品製造の最上世紀(尾花沢市、中西愛子社長)が、管楽器奏者用のフェースシールドを共同開発した。スリットから楽器の吹き口を差し込んで使用するタイプで顔を覆ったまま演奏できる。同社は11月上旬にも1セット2000円前後で販売を始める。

 完成発表会が21日、同校で開かれ、同校吹奏楽部に所属する2年・滝澤壮悦さん(17)と1年・高田遥菜さん(16)が、開発されたフェースシールドを着けてトランペットを演奏。「違和感なく吹くことができる」「安心して音楽を楽しめる」など評価した。

 開発は、同校創造工学科基盤教育グループの森木三穂助教が5月、知人で東京佼成ウインドオーケストラのオーボエ奏者・宮村和宏さんから相談を受けたのがきっかけ。同校が、昨年度に樹脂に関するワークショップを同社と共同で開いたつながりから協力を依頼し、共同で開発を進めた。

 視野を確保して楽譜が見やすいように、後頭部でシールドを固定する構造を採用。スリットが入る正面は軟らかい素材とし、スリットの位置を調整すればフルートなど横笛にも対応できる。製造は同校OBの阿部寛一同社開発課長(40)らが担った。

開発された管楽器奏者用フェースシールドを着けて演奏する鶴岡高専の学生
開発された管楽器奏者用フェースシールドを着けて演奏する鶴岡高専の学生



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