2020年(令和2年) 10月28日(水)付紙面より
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新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念されることを受け、今月1日からスタートしたインフルエンザワクチン接種について庄内5市町とも費用助成対象が拡大している。
助成対象拡大は新型コロナ、インフルエンザが同時流行した場合、医療提供体制への影響が懸念されるための措置。「せめてインフルエンザだけでもかからないように」という思いもあり、今シーズンは接種を受ける人が多いことが見込まれ、厚生労働省はこうした動きとワクチン供給量を鑑み、25日までは定期接種の対象となる、より重症化しやすい65歳以上の高齢者らに優先的に接種し、任意の希望者は26日以降の実施を呼び掛けた。
酒田市の助成は今月15日にスタート。厚生労働省が優先的な接種対象とする範囲を基本に、65歳未満で基礎疾患を有する人、妊婦、子どもを加えた。助成額は、65歳以上の高齢者らと妊婦が2700円、生後6カ月から高校3年生に相当する年齢までが接種1回につき1700円(13歳未満は2回、13歳以上は1回まで)。12月28日(月)まで。
遊佐、庄内両町では▽65歳以上▽60歳以上65歳未満で身体障害者手帳1級相当者▽妊婦―の定期接種は2700円を助成する。また、庄内町は生後6カ月から中学3年生まで、遊佐町は生後6カ月から高校3年生まで、任意接種1回につき1700円を助成。13歳未満は2回までの助成。期間は12月28日まで。遊佐町の場合、対象者に届く助成券を持参する。
鶴岡市と三川町のインフルエンザ予防接種費用の助成は、▽生後6カ月―中学3年生▽妊婦▽基礎疾患のある60歳未満で内部障害の身体障害者手帳1級相当の人―が1回1500円(13歳未満は1人2回まで)となっている。また、▽65歳以上▽60―64歳の内部障害の身体障害者手帳1級相当の人―は2500円。両市町とも助成期間は来年1月31日(日)となっている。
助成に関する問い合わせは各市町の健康・保健担当課へ。
接種時期の目安
ワクチン接種に関して酒田市広野の池田内科医院の池田眞人院長によると、接種の2週間後に免疫ができ約5カ月間持続。13歳未満で2回接種の場合、1回目と2回目の間を2―4週間置くのが目安という。
2020年(令和2年) 10月28日(水)付紙面より
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鶴岡東高校(齋藤哲校長)と鶴岡工業高校(百瀬克浩校長)両校の吹奏楽部は26日、鶴岡市役所を訪問し、来月7日から開催される第26回日本管楽合奏コンテスト全国大会出場を皆川治市長に報告した。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全国大会は動画審査で行い、A部門の東高は来月9日、S部門の工業高は同23日に結果発表となる。
この日は両校の校長と吹奏楽部員、顧問が訪れ、コロナ禍での練習の様子など大会までの経緯を報告。皆川市長は「生徒のみんなが頑張った成果。大変な状況の中で勝ち取った全国大会出場は一生の思い出に残る快挙だと思う。学校、地域、後輩にこの成果を引き継ぎ、広めていってほしい」と激励した。
2年連続出場に全力を出し切る
鶴岡東高
東高吹奏楽部(森木茂顧問、部員34人)は、同コンテスト出場は今回で通算5回目、昨年は最優秀賞と審査員特別賞を受賞した。今回の曲目は源氏物語を基にした「葵上」。今年2月ごろから練習を始め、譜面の読み込みから入り、少しずつ形に仕上げていったという。3年生で部長の大川優菜さん(18)は「いろんな大会がなくなってしまったが、2年連続出場することができ、先輩から伝統を引き継ぐことができたと思う。3年生にとっての最後の定期演奏会では全力を出し切りたい」と話した。
半数以上初心者表現力で伝える
鶴岡工業高
工業高吹奏楽部(増子牧顧問、部員12人)は1964年の全日本吹奏楽コンクール以来、56年ぶりの全国大会出場。今大会の曲目は「ラメント?旧約聖書『哀歌』に基づいて?」。部員の半数以上は高校から吹奏楽を始めた初心者ながらも、難解な曲に挑んだという。3年生で部長の児玉円(つぶら)さん(17)は「(新型コロナの影響で)今まで家族同然のように練習してきた仲間と会えない日々が続いて寂しかったし、会えない不安があった。初心者ばかりでも音楽は表現力で伝えられるということを、次の代につなぎたい」と話した。