2020年(令和2年) 10月30日(金)付紙面より
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鶴岡市の「魚のおいしいまち鶴岡キャンペーン」の開幕を告げるセレモニーが28日夕、同市のマリカ東館1階FOODEVER(フーデバー)で開かれた。新型コロナウイルス感染症の影響で需要が低迷している地魚の消費拡大と飲食店や旅館などでの利用拡大を目的にしたキャンペーンで、12月27日まで2カ月間展開される。キャンペーン参加店で地魚を活用した料理を食べた人には、抽選で2300人に地元の特産品が当たるプレゼント企画もあり、関係者が「旬のおいしい庄内・鶴岡の地魚をたくさん食べて」とアピールした。
キャンペーンは、鶴岡食文化創造都市推進協議会(会長・皆川治市長)が農林水産省の補助事業を活用して取り組む。事業は1地魚販売促進2低利用魚試供用無償提供3飲食・観光需要喚起―の3つで総事業費約8800万円。
1は11月27日までの1カ月間、市内の漁港で水揚げされ、由良と鼠ケ関の市場に出荷された16種の地魚について、飲食店・旅館による仲買人・鮮魚店からの調達を支援する。2は市内の漁港で水揚げされた地魚のうちカナガシラなど利用度が低い魚について、希望する飲食店に無償で提供するとともに、活用に向けた調理講習会なども行い消費拡大を図る。3は市民や観光客向けで、地魚を利用した料理を食べた人を対象に、抽選で2300人にワイン染めシルクスカーフと月山ワインや鶴岡7酒蔵の日本酒のセットなどが当たるキャンペーンを展開。参加店は市内142店に上る。
セレモニーで皆川市長は「国内唯一のユネスコ食文化創造都市・鶴岡の楽しみの一つが地魚。県民、観光客から鶴岡・庄内浜のおいしい地魚を味わってほしい」と開幕を宣言。市内の漁業者、流通、料理人の代表がそれぞれの立場から「魚のおいしいまち鶴岡」をアピールし、本間昭志県漁協組合長は「寒くなるこれからが庄内浜の魚介類がおいしくなる季節。たくさん食べてもらえれば、漁業者も勇気をもらえる。キャンペーンを全力で支えていく」とあいさつした。
キャンペーン特別企画として、フーデバーで11月18日から毎週1回、アル・ケッチァーノオーナーシェフの奥田政行さんら市内の料理人4人が魚をおいしく食べる調理法を伝授する「パパっとお家で魚ごはん講座」を計4回開催する。参加無料、各回定員20人で、問い合わせと申し込みは市役所内の同協議会事務局=電0235(25)2111、内線527=へ。
また、市内9すし店でつくる「鶴岡すし組合」は庄内浜の地魚を地元の店でおいしく食べてもらおうと11月末まで「ありがとう還元祭」と銘打ち、にぎりずし一貫、小鉢一品など各店独自のプレゼントによるキャンペーン協賛企画を展開する。