2020年(令和2年) 11月8日(日)付紙面より
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鶴岡市の朝暘第二小学校(高野勝彦校長、児童327人)の6年生が6日、姉妹校になっている鹿児島市の大龍小学校(児童363人)の6年生とオンライン授業を行った。両校交流のきっかけとなった西郷隆盛(南洲翁)と、「徳の交わり」を結んだ旧庄内藩中老・菅実秀の2人についてお互いに調べて人物像を掘り起こし、自分たちが目指すべき生き方について「共同宣言」を行った。
両校は1966年から交流が始まり、68年に姉妹校の盟約を締結した。戊辰戦争後、西郷が庄内藩に寛大な処置を指示したとして、旧藩主らが西郷に学び、後に菅が中心になって西郷の言葉を「南洲翁遺訓」にまとめ全国に配った縁。大龍小は西郷の出生地近くにあり、西郷の教え「敬天愛人」を校訓にしている。両校の交流が発展する形で69年、両市は兄弟都市の盟約を締結している。
両校は3年ごとに相互訪問し、本来は今年、朝暘二小6年生が大龍小を訪れる予定だった。しかし、新型コロナウイルスの影響で訪問は来年に延期。その代わり、5月から両校6年生が連携し、朝暘二小では南洲神社(酒田市飯森山二丁目)を訪れるなど西郷と菅について調査。人物像を掘り起こし、「もし2人が現代に生きていたら」という想定で、いじめや新型コロナに関する差別など現代の課題にどう向き合うか、目指すべき生き方を考えてきた。
この日の授業は、鹿児島市内で開かれた全国教育工学研究協議会全国大会の公開授業の一環で行われ、朝暘二小6年1組28人、大龍小6年1組38人が参加。各校4グループが相手校グループとペアを組み、パソコンのオンライン会議システムで「目指すべき生き方」について、「西郷さんのように、自分が持っている力で困っている人を助けたい」「人と喜びや悲しみを分かち合う人になりたい」など発表した。そして、各グループが相手校の意見を集約する形で「平和な日本にするため、みんなに優しくする」「人に対して思いやりの心を持つ」など共同宣言にまとめ発表した。
朝暘二小6年の鈴木稜真君(11)は「自分の言いたいことはきちんと伝えられたと思う。遠くにいても仲を深められると分かった」と話した。
2020年(令和2年) 11月8日(日)付紙面より
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酒田市の田沢小学校(出嶋幸校長、児童21人)で6日、「庄内柿給食」が行われ、子どもたちが旬を迎えた同市産の庄内柿「平核無(ひらたねなし)」に舌鼓を打った。
JA庄内みどり(同市曙町一丁目、田村久義代表理事組合長)が、地元の農産物への理解を深める食育の一環で、昨年から市内の小学校で始めた。今年は平田、松山地域で収穫された平核無を20個、同校の給食用に無償提供。同JAから加藤和幸理事と職員6人が出向き、給食時に全3教室で子どもたちに庄内柿に関する講話をするとともに、一緒に味わい交流した。
このうち5・6年生8人の教室を訪問した加藤理事は「全ての農家が愛情を込めて栽培しているので、この世の中においしくないものはない」などと講話。子どもたちはご飯を食べ終わると早速、平核無を口に運び、「甘い」と歓声。5年の加藤唯さん(11)は「甘くておいしかった。また食べたい」と話した。