2020年(令和2年) 11月4日(水)付紙面より
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鶴岡市温海地域のあつみ温泉魅力づくり推進委員会(会長・相澤康夫温海温泉自治会長)は、湧き出る温泉の恵みに感謝する創作祭り「お湯輿(こし)まつり」で使用する輿と担ぎ手の衣装を新調、10月25日地元関係者らに向けたお披露目会を行った。今年は地元の温泉神社(嶽本文男宮司)の秋祭りと並行して行う予定だったが、コロナ禍のため中止に。同温泉が開湯1200年の節目を迎える来年の開催に向けてアピールした。
お湯輿まつりは、地域と観光客とが共に盛り上がるイベントを展開しようと、地元有志らでつくる任意団体・まちづくりチームYUKAI(五十嵐公行会長)が中心となり企画。昨年まで同温泉街で開催されてきた山戸能と黒川能の夏の一夜限りの共演「せせらぎの能」に合わせ、2018年から実施してきた。温泉街のあんべ湯周辺を練り歩き、沿道の観客から輿を目掛けて威勢よく温泉の湯が掛けられるパフォーマンスが繰り広げられた。輿にはあつみ杉を切り出した木材を使い段数を上げ、衣装には「湯會(ゆかい)」を文字入れするなどしてデザインを新調し、グレードアップを図った。輿や衣装は地元大工や洋服店が手掛けた。
五十嵐会長は「ゆくゆくは輿の担ぎ手を広く全国から募集することであつみ温泉への誘客につなげたい。女性にも参加してほしいし、にぎやかにしていきたい」と意気込んでいる。担ぎ手の募集は年明けにも始めたいとしている。
2020年(令和2年) 11月4日(水)付紙面より
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廃校舎に広がる宇宙空間―。宇宙について身近に感じてもらおうと、鶴岡市の旧加茂小学校体育館で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙服レプリカや国際宇宙ステーション(ISS)の模型などを展示する“プチ科学館”が開かれている。会期は7日(土)まで。
ISS日本実験棟「きぼう」の実験運用管制官として働いていた経験を生かし、同市への移住を機に宇宙に関するイベントや講演、ワークショップなどを庄内全域で展開する佐藤涼子さん(35)=東京都出身=が代表を務める「鶴岡スペースステーション」が初めて企画。2017年3月、佐藤さんの夫の母校である旧加茂小の閉校などに伴い、加茂地区で何かできることはないかと、同小での宇宙に関するイベントを構想。やまがた社会貢献基金協働助成事業の助成を受け、実現した。
展示ではJAXAから借りた、宇宙飛行士が宇宙船外で作業する際に着用する宇宙服をはじめ、宇宙ステーションに補給物資を運ぶ補給機「こうのとり」や、こうのとりを乗せるロケット「H―2Bロケット」の模型など6点が展示されている。8日には佐藤さんが管制官として働いていた頃から関わりがあるJAXAの油井亀美也宇宙飛行士によるオンライン講演会がインターネットでライブ配信される。
佐藤さんは「親子連れを中心に地元地域の人たちも興味を持って来てくれている。子どもには宇宙に触れてもらうことでこんな世界が広がっているということを知ってもらい、好奇心を伸ばしてほしい。宇宙は無限大です」と話していた。
展示は新型コロナウイルス感染対策として混雑が予想される7日のみ事前申し込みが必要。また、8日のオンライン講演会の視聴も事前申し込みが必要で、ホームページURL=https://www.tsuruokaspacestation.org=へ。