2020年(令和2年) 7月17日(金)付紙面より
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来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックで、ドイツのホストタウンの鶴岡市は、同国のボッチャ競技代表選手に対し、激励の気持ちを伝える手紙を書こうと、ホストタウン推進事業を始めている。
市内の小中学校を対象にしており、このうち15日は同市の湯野浜小(河井伸吾校長、児童120人)で6年生20人がドイツの代表選手に手紙を書いた。手紙を書く前に子どもたちはドイツ国歌を聴いたり、お金の単位、有名な食べ物や音楽家などについて学んでドイツに対するイメージを膨らませた。
それぞれコンパスやクーピー、鉛筆を使って日本との両国の国旗を描いたり、湯野浜小から見える夕日や同市の名産・だだちゃ豆などのイラストも添え、「メダルがとれるようにがんばってください」「ボッチャを教えてください」などと英語や日本語で書き上げていた。
丸山咲楽さん(11)は「ボッチャという知らない競技をしている選手をとても尊敬した。コロナの影響で1年延期になってしまったけど、これまでつけてきた力がむだにならないでほしい」と話し、遠く離れたドイツに思いをはせていた。
書いた手紙は早ければ1カ月後には現地に届けられるという。同事業は今後、櫛引西小、櫛引東小、京田小でも実施される予定。
2020年(令和2年) 7月17日(金)付紙面より
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鶴岡市昭和町の八坂神社(齋藤元宮司)で15日、例祭の「胡瓜(きゅうり)まつり」が行われた。参拝者がキュウリ2本を奉納献上し、先に供えられた1本を「御護符(おごふ)」として持ち帰る風習がある例祭だが、今年は新型コロナウイルス感染の影響で、神社が用意したキュウリ1本ずつが手渡された。
同神社の祭神「牛頭(ごす)天王」は疫病防除の神様で、古くから地元住民に「天王さま」と呼ばれ親しまれている。奉納されたキュウリを家庭に持ち帰って食べると、厄よけになるといわれている。
今年の例祭は新型コロナのため神事のみ執り行い、例年実施している子どもたちのたるみこしの練り歩き、演芸ショーなどは取りやめた。また、参拝者からのキュウリの奉納は受け付けないことにしたが、疫病退散を祈願したキュウリを1本ずつ紙袋に入れ、参拝者に御護符として撤下(てっか)(おさがり)した。
夕方にかけて地元の氏子が参拝に訪れたほか、「初めて来ました」という市民もいて、「頂いたキュウリはどのようにして食べればいいの」と尋ねる人もいた。
同神社の責任役員や総代9人が参列して本殿で行われた神事では、齋藤宮司が地域の安寧と人々の健康とともに、「悪しき流行り病」の新型コロナ退散を祈願。責任役員の佐藤勝悦さん(82)は「八坂神社の例祭は疫神祭。疫病防除の牛頭天王の力で、新型コロナの早期終息を願いたい」と話していた。