2020年(令和2年) 7月18日(土)付紙面より
ツイート
鶴岡市の湯野浜、由良、遊佐町の西浜、釜磯の4つの海水浴場が17日、オープンした。今夏の庄内地方の海水浴場は新型コロナウイルスの影響で開設を取りやめるところもあり、昨年より5カ所少ない7カ所で開設、さまざまな感染対策を施して運営される。
〔鶴岡市〕
この日午前10時から鶴岡市湯野浜振興センターコスパで行われた湯野浜海水浴場の海開きには、湯野浜温泉観光協会の役員ら約20人が参列した。今年は規模を縮小し、善寳寺の僧侶3人による安全祈願のみとなった。
同観光協会の筒井重浩会長はあいさつで「何度も話し合い、開設を決めた。例年にも増して安全な海水浴場にしないといけない。コロナ時代の新しい海水浴場の模範になるよう力を合わせて頑張ろう」と述べた。
同海水浴場は8月16日(日)までの開設。駐車場ではクラスター(感染者集団)発生に備え、後に連絡が付くよう記名をお願いする。砂浜の混雑エリアには10メートル間隔でカラーコーンを埋め、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を保つための目安にしてもらう。浜店2店の飲食物提供は、テークアウトのみとする。シャワーは1カ所から2カ所に増設、遊泳監視体制強化のため新たにジェットスキー1台を導入した。
同市の海水浴場はこのほか、由良が今月17日から8月16日まで、小波渡が今月23日(木)から8月16日までの開設となる。
〔遊佐町・酒田市〕
遊佐町では西浜、釜磯両海水浴場が17日オープン。西浜海水浴場で神事が行われ、関係者がシーズン中の無事故を祈願した。
同町は今夏、町内の海水浴場3カ所をいずれも開設。十里塚海水浴場は19日(日)にオープンする。
17日午前10時現在、気温23度で水温は20度。曇り空で海よりの風が吹く中、神事には関係者約40人が参列。祝詞奏上に続き時田博機町長、土門治明町議会議長、辰巳屋誠酒田海上保安部長らが神前に玉串をささげ、シーズン中の安全を祈った。時田町長は「今夏はいつもと違うが、いつもに近い形で遊佐の自然を満喫してほしい」とあいさつした。平日ということもあり、海水浴客は少なかった。
3カ所とも開設は8月16日(日)までで時間は午前8時半―午後5時。トイレ、シャワーはあるが、海の家は設置しない。7月中は週末と祝日、8月は連日、町内外のキッチンカー4台が随時西浜海水浴場を訪問し昼食時、カレーライス、唐揚げ、焼肉、パスタといった飲食物を提供する。開設に当たって町は新型コロナ感染症対策として▽社会的距離の確保▽マスクなどの着用▽ごみの持ち帰り―を広く呼び掛けている。
一方、酒田市では今夏、唯一となる飛島(小松浜)海水浴場が16日オープン。開設は8月19日(水)まで。感染拡大防止のため同市の宮海海水浴場は今夏の開設を見送り。利用者の減少、運営を担う自治会役員の高齢化などで「浜中あさり海水浴場」は閉鎖している。
2020年(令和2年) 7月18日(土)付紙面より
ツイート
鶴岡市大山の上池でハスの花が咲き始め、水面に揺れる淡い桃色の花が夏の訪れを告げている。
記録によると、大山の上池、下池では遅くとも江戸後期の安永3(1774)年から利権を伴う組織的なハス栽培が行われ、現在も大山上池・下池浮草組合が栽培。例年、8月のお盆に合わせつぼみや、地元では「タンポ」「ジョウロ」と呼ばれるハチの巣状の花托を出荷している。
しばらく長雨が続いた後に晴れ間が広がった17日、上池では、水面に広がったハスの葉の間からすっくと茎が伸び、淡い桃色の花が風に揺れる光景が見られた。
来月のお盆にかけて見頃を迎える。ハスは組合が農産物として生産・管理しているもので、関係者以外の収穫は禁止されている。