2020年(令和2年) 7月28日(火)付紙面より
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鶴岡市の鶴岡食文化創造都市推進協議会は、子どもたちの夏休みの自由研究を機に地域の豊かな食文化を学んでもらおうと食文化をテーマに市内の小学生を対象にした自由研究応援講座を25―26日に開催した。児童は同市の食を発信する「鶴岡ふうどガイド」の先導で在来作物や果樹農家などを訪問し、研究材料を集めた。
同市が2014年にユネスコ食文化創造都市に認定されて以降、市民から食文化をテーマにした自由研究のために資料や情報の問い合わせが増えたことから昨年に同講座を開き、今年で2年目。低、高学年の各3学年に分かれて学年のレベルに応じた訪問先や講座内容で2日に分けて実施した。
このうち初日は、1―3年生の児童と保護者6組12人が参加。座学では今年4月にふうどガイドに就任し同日のガイドを務めた羽黒高校普通科特進コースの五十嵐小雪さん(3年生)による企画で、鶴岡の多様な食文化を表した食文化創造都市鶴岡のロゴマークについてのクイズを出題。子どもたちはメモを取りながらだだちゃ豆の種類など在来作物について学びを深めた。
その後、江戸時代に京都から持ち込まれたという「民田なす」を栽培する農家と、漬物として加工する同市のつけもの処(どころ)本長を訪問。農家の見学では同市栃屋の長谷川精三さん(69)方を訪れ、面積10アールに約700本のナスを栽培するほ場で収穫作業を行った。長谷川さんによると、本長に出荷する民田なす栽培農家の数は年々減り、現在5人ほど。「どこも後継者がおらず、私も年をとり難しくなってきた」と続け、「お母さんからおいしいナス料理を作ってもらってください」と子どもたちにナスのおいしさや魅力、在来作物の貴重さを伝えていた。
参加した同市勝福寺の薄衣一華さん(7)は「(同講座を)学校で知っておもしろそうと思った。ナスの収穫は初めてでヘタを取るのが難しかったけど楽しかった。(自由研究に向けて)頑張ってナスのことをまとめます」と、手土産に持たされたナスは漬物にしたいと話していた。
2020年(令和2年) 7月28日(火)付紙面より
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酒田市中野俣地区の水田の水路で26日、「いきもの発見塾」が行われ、酒田市内の未就学児から中学生まで20人、保護者11人、スタッフ6人の計37人が参加し、水辺の生き物と触れ合った。
東陽コミュニティ振興会(佐藤正会長)と酒田市地域おこし協力隊(平田地域・東陽地区拠点)が主催し、県環境アドバイザーの遠藤弘夫さんと、庄内海岸いきもの調査グループ代表の長船裕紀さんが講師を務めた。
この日は汗ばむ気温の中、タモ網とバケツを手に夢中で水辺の生き物を追った。
子どもたちはタモ網ですくっては調べを繰り返し、マツモムシやコオイムシ、ヒメゲンゴロウなど15種類ほどを捕まえた。中には全長約2ミリのユスリカを必死で探してとうとう捕まえた少年もいた。
あちこちで「先生これなぁに」という質問が飛び交い、2人の講師は名前だけではなく見分け方まで詳しく教えていた。
一段落ついたところで、「いきものビンゴシート」を用いて捕まえた生き物でビンゴゲームをし、講師がホワイトボードに生き物を絵で描いて見せては、その都度子どもたちは自分のバケツの中を探しビンゴシートに印を付けた。帰る直前までタモ網を水路に入れる子どももいて自然の中で夏のひとときを満喫した。