2020年(令和2年) 8月1日(土)付紙面より
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鶴岡市を中心にした庄内地方の多くの小中学校で31日、1学期の終業式が行われた。今年は新型コロナウイルスの影響で始業が約1カ月遅れたため、終業式は例年より10日前後遅く、「3密」を避け校内放送で行う学校もあった。
今年の庄内地方の小中学校の終業式は、最も早い立川中(庄内町)の7月28日から、最も遅い酒田市内の多くの学校の8月7日までばらつきがある。31日は鶴岡市と庄内町の22小学校と9中学校の計31校で終業式が行われた。
このうち鶴岡市の朝暘第二小学校(高野勝彦校長、児童327人)では新型コロナの影響で当初計画より9日遅く、校内放送で実施した。児童代表2人が「今年はコロナのせいで学校は5月から始まった。クラス替えがあって新しい友達ができ、普通に通えるようになり、うれしくなった」など1学期の取り組みを発表。高野校長が「コロナのせいでさまざまな行事が中止になったが、みんなやる気をなくさず、気持ちを切り替えてよく頑張った。夏休みはいつもより短くて残念だが、宿題も少ないはず。新しいことに挑戦し、2学期には全員が元気に登校して」と呼び掛けた。
1年1組では児童30人がマスクを着け、静かに放送を聞いた。担任の伊藤愛先生が夏休みに気を付けてほしいことを、消防車や救急車などの緊急車両の種類別に説明、「命、お金、時間を大切にし、いろんなことにチャレンジして」と呼び掛けた。その後、夏休みの生活表に起床・就寝時間、「はやねはやおき」「ママのてつだい」などの目標を書き、全員が「夏休み頑張るぞー」と大きな声とともに表を高く掲げた。8月18日までの短い夏休みに入った。
2020年(令和2年) 8月1日(土)付紙面より
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街づくり会社「ヤマガタデザイン(本社・鶴岡市、山中大介社長)は30日、三井物産系列の新電力会社「シン・エナジー」(本社・兵庫県神戸市)の販売取次事業「ソライでんき」を、8月から本格的に開始すると発表した。県内の企業・個人向けに格安の新電力プランを提供し、電気代の一部は同社の全天候型児童施設「キッズドームソライ」(鶴岡市北京田)の運営費に充て教育環境の充実を図るもの。山中社長は「地方都市を希望の持てる社会にするシンボルにしたい」と利用を呼び掛けている。
山中社長によると、新電力への参入は、2018年11月にオープンしたソライの教育プログラムの充実や利用しやすい環境づくりを図り、地域全体で子どもたちの成長を支える社会を実現する狙い。
ヤマガタデザインが独自の電力プランを作り、消費者と電力契約を締結。電力は、8月1日から同社が取次契約を結んだシン・エナジーから供給される。
電気料金は、低圧が大手電力会社より3―10%、高圧は個別の相談でさらに割引になる可能性があるという。これまで庄内地方と山形市の14社が契約した。8月1日から専用ホームページで本格的に申し込みを受け付ける。申し込みから供給開始までは低圧で1カ月ほど、高圧で3カ月ほどかかる。新たな工事は不要。
電気代の一部はソライの運営費に充てる。使途としては、▽世界を広げる出会いの創出(国内外のアーティストやパフォーマーの招致、子ども団体との合同キャンプなど)▽素材や道具の充実(プログラミングなどに使うパソコンや3Dプリンター、映像・音響の編集機材やソフトの充実など)▽利用機会の平等(地域の小学校、保育園、幼稚園、児童館などに出張し、アートやサイエンスのワークショップなど)▽団体利用割引(来月1月の料金見直しに向け検討中)―などが想定されている。
新規契約者には、ソライの入館割引券(1万円分)と、同社が運営する宿泊施設「スイデンテラス」(同市北京田)の宿泊割引券(同)が贈られる。
30日に市内で説明会を開いた山中社長は、ソライが遊びを通じて自ら考える力を育む施設で、新電力参入はその拡充にあることを強調。「3―5年で県内中心に数百社の契約を見込んでいる。地域の教育を応援したい人と顔の見える関係を大切にしたい」とし、「地方都市だからこそ、希望を持てる社会にしたい。ソライでんきをそのシンボルの光にしたい」と抱負を語った。
ソライでんきの申し込みは専用のホームページから。問い合わせ(平日の午前10時―午後6時)はヤマガタデザインの専用窓口=電0235(26)8817=へ。