2020年(令和2年) 8月30日(日)付紙面より
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国土交通省と県が、酒田港国際ターミナルがある酒田市の高砂埠(ふ)頭(とう)で整備を進めてきた岸壁延伸とコンテナヤード拡張の工事が完了し29日、供用が始まった。大型コンテナ船の2隻同時受け入れ、コンテナ蔵置能力の拡充による安定的な物流の実現で、各産業への波及効果、企業の新規立地などが期待される。
酒田港のコンテナ取扱量は花王酒田工場の紙おむつ輸出を中心に急増し、2014―17年は4年連続で過去最高を更新。このため国交省が県と連携し、海運物流拠点としての機能強化を目的に16年度に両工事がスタート。コンテナ船接岸部分は国が整備し、これまで280メートルだった岸壁を430メートルに150メートル延伸。荷さばきや野積み場所となる岸壁背後地のコンテナヤード拡張は県が担当。拡張部の広さは1・1ヘクタール。1000TEU(20フィートコンテナ換算)級のコンテナ船が2隻同時に着岸し、貨物の荷さばきができるようになる。事業費は国、県合わせ約45億円。積み降ろしに使う大型コンテナクレーンも備え、迅速な輸送や受け入れができるようトラックゲートを新設した。
29日午前、拡張部供用式が現地で行われ、約50人が出席。国交省港湾局の高田昌行局長が「酒田港が環日本海の経済交流を支える物流拠点として活性化するよう共に尽力する」、吉村美栄子知事が「酒田港のにぎわいが本県のにぎわいにつながる」とあいさつ。加藤鮎子衆院議員、丸山至市長らが祝辞を述べた。この後、関係者がテープカットし、供用を祝った。
2020年(令和2年) 8月30日(日)付紙面より
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鶴岡市の斎小学校(加藤浩昭校長、児童121人)の4年生23人が28日、近くの赤川で水生生物の調査とざっこしめを体験した。
川の学習として毎年3回ほど実施。この日は、NPO法人鶴岡淡水魚夢童の会の岡部夏雄代表理事が鶴岡市砂田町の自宅に開設している私設博物館「出羽の里 未来遺産館」で魚類標本を見学し、地元の川にすむ魚を学んだ。その後、学校近くの同市羽黒町松尾の赤川右岸に移動した。
水着姿になった子どもたちはたも網を持って川に入り、石を持ち上げて川虫など水生生物を調査。その後、「地域の先生」の三浦孝さん(63)=同市伊勢横内、会社員=の指導で、二人組で三日月網を持ち、カジカ捕りに挑戦した。
子どもたちは、本当に魚が捕れるか半信半疑だったが、二人で協力して川底に網を押し付け、上流の石を足でゴソゴソと動かし、慎重に網を上げると、「いたー」「捕れたー」の歓声が上がった。次第に夢中になり、次々とカジカを捕まえていた。
高橋壱人君(10)は「こんなに大きな川に入ったのは初めて。流れがあって広く、いろんな虫や魚がいてとても面白い」と話した。
捕れたカジカは三浦さんが冷凍保存し、後に炭火焼きにしてみんなで食べるという。