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2020年(令和2年) 9月11日(金)付紙面より

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小野木さん(鶴岡市、県商工会連合会長)に県産業賞

 本年度の県産業賞、県科学技術賞の受賞者が9日に決まった。産業賞は2個人1団体に、科学技術賞は1個人に贈られる。庄内関係では小野木覺さん(76)=鶴岡市、県商工会連合会長、大商金山牧場会長=が産業賞を受賞した。贈呈式は11月3日、山形市の県郷土館文翔館で行われる。

 両賞は県内の産業界、行政などの代表でつくる県産業賞委員会(委員長・吉村美栄子知事)の主催。県内産業や科学技術の発展に貢献し、功績が顕著な個人、団体を顕彰する。産業賞は浦本政三郎科学技術賞と県科学賞を拡大継承して1972年度に創設され、前年度までの受賞者は102個人、66団体。科学技術賞は1990年に産業賞の特別賞として創設され、昨年度までに21人が受賞した。

 産業賞を受賞した小野木さんは、2009年5月に県商工会連合会長に就任し、県内の中小、小規模事業者への支援体制を構築したほか、首都圏での県産品の販売力強化や販路開拓支援を主導するなど、卓越した指導力で本県の産業振興をけん引した。15年6月には全国商工会連合会副会長に就任し、3年にわたって地域のさまざまな声を全国に届けるなど本県産業の発展に大きく貢献した。

 また、庄内南部の7商工会が合併して誕生した出羽商工会設立時には中心的な役割を果たし、08年4月には初代会長に就任。全国の商工会で初となる農業部会を設立し、農商工連携による新商品開発や販路開拓など新たな取り組みをけん引し、地域産業の振興に寄与した。

 今回の受賞に小野木さんは「まさか自分が受賞すると思わず本当に驚いた。出羽商工会の設立後、すぐに県商工会連合会長や全国商工会連合会副会長を務めることになり、大変な思いをした。しかし引き受けたからには何かを残さなければならないという思いで頑張ってきた」と振り返り、「これからはネット販売の時代。ネット環境に強い人材の育成を含め、新しい時代に強い商工会づくりに注力していきたい。コロナ禍ではあるがピンチをチャンスに変えたい」と抱負を述べた。

 小野木さん以外の受賞者は次の通り。

 ▽産業賞=井上弓子(山形市、高島電機会長、県商工会議所女性会連合会長、みやぎ・やまがた女性交流機構会長)進和ラベル印刷(上山市、晋道純一社長)
 ▽科学技術賞=根本建二(山形市、山形大理事・副学長、同大医学部東日本重粒子センター長)

本年度の県産業賞を受賞した小野木覺さん
本年度の県産業賞を受賞した小野木覺さん


2020年(令和2年) 9月11日(金)付紙面より

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地元の現場 肌で感じる トンネル工事掘削や安全対策

 鶴岡工業高の建築科1年生を対象にした建設工事現場見学会が9日、鶴岡市内で行われた。市内各地の新築工事や土木工事の現場を見学して建設業への理解を深めた。

 県建設業協会鶴岡支部青年部(五十嵐大輔部長)が鶴岡工業高の生徒を対象に毎年実施。工事現場の雰囲気を肌で感じてもらい、建設業への就労意欲向上につなげる狙い。

 この日は生徒40人が青年部の約25人と共に、鶴岡市屋内多目的運動施設と社会福祉法人創奏の里の「デイセンターじゃがいも」の新築工事現場、日本海沿岸東北自動車道(日沿道)のトンネル工事現場の3カ所を見学した。

 このうち同市大岩川で建設が進む日沿道「国道7号朝日温海道路」の大岩川トンネル(延長1016メートル)の現場では、発注者の国土交通省酒田河川国道事務所と請負業者の奥村組東北支店のそれぞれの担当者が、工事概要や現場の安全対策などを紹介し、「特殊な重機やダイナマイトの発破で掘り進め、トンネル掘削は1000メートルを超えて貫通まで残りわずかとなっている」と工事の状況を説明。高所作業が伴う現場の安全対策では、腰に付けた安全帯の「2丁掛け」をデモンストレーションし、「自分の身を守るために必要な命綱」と紹介した。

 将来は地元で建設関連の仕事に就く希望を持つ長南快さん(15)は「トンネルの工事現場を見たのは初めて。ダイナマイトも使う掘削の動画を見て、安全対策をしっかりやっていることがよく分かり、現場に触れることができて良かった」と話した。

工事請負業者から説明を受けながら日沿道・大岩川トンネルの建設現場を見学する鶴岡工業高の生徒たち
工事請負業者から説明を受けながら日沿道・大岩川トンネルの建設現場を見学する鶴岡工業高の生徒たち



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