2020年(令和2年) 9月30日(水)付紙面より
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10月1日、インフルエンザの予防接種が全国一斉に“解禁”となる。新型コロナウイルスの感染拡大があって、今年はいつになく関心が高い。加えて国も今年は勧奨態勢を取った。各自治体とも助成制度があり、漏れなく生かしたい。
コロナワクチンはまだ完成していないから仕方ない。せめてインフルだけでもかからないようにしよう―という動機もあって、今季は予防接種を受けようという人は多い。
国はそうした動きを見据えてまず1日から25日までを65歳以上の人への接種期間とし、26日以降を一般人へと期間を振り分けた。
各地方自治体でばらつきはあるが65歳以上は酒田・飽海地区で1700円。鶴岡・田川地区は1500円の一律支給制度がある。また子ども(6歳?中学3年生)、妊婦、基礎疾患がある人へも同様の金額の助成がある。庄内町・遊佐町など子どもは6カ月から助成している自治体もある。
一方、接種の料金は各病院・医院にゆだねられている。ただ概ね3000?4000円に収まる金額のようだ。また各健康保険組合が補助制度を敷いているケースがあるので確認したほうがよい。
コロナ禍があった分、9月初旬までのインフルエンザ感染は例年に比べたら、限りなくゼロに近い状況で全国でわずか3人だった。これは昨年の1000分の1以下の数字。コロナ対策のためマスク、手洗いの励行が行き届いたためだ。だがこれから寒くなるにつれ、インフルウイルスの動きは活発になる。遊佐町の健康福祉課健康支援係は「酒田市などの勤務先に近い医院で受けるのもいいですが、できれば常日頃のかかりつけの医院で受ければ、受診歴も残るし、発熱した場合の対応もスムーズです。値段の額より優先したいことです」と勧める。
ワクチンの量は厚生労働省によれば過去5年で最大量(約6300万人分)という。それでも早めのうちに済ませておきたいところだ。
2020年(令和2年) 9月30日(水)付紙面より
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鶴岡市の湯野浜地区で27日、鶴岡商工会議所主催の「鶴岡“深(しん)”発見!湯野浜ハイキング」が行われ、市民が温泉街や裏山の山道を歩いて湯野浜の歴史や生活文化に理解を深め、魅力に触れた。
市内の観光推進を図ろうと2015年から市中心部で続けてきたイベント。今回は、コロナ禍で観光客が減少している温泉地について、地元の人々から温泉だけでない多様な魅力を知ってもらおうと企画し、約40人が参加した。鶴岡商工会議所からバスで移動し、「龍の湯」での温泉入浴と昼食を挟んで行われた。
湯野浜地区自治会の菅原正彦会長らがガイド役を務め、約1000年前の大きな亀による開湯伝説や「奥州三楽郷」の一つの歓楽地として栄えた歴史を解説。ホテル「亀や」の裏山にある旧加茂小学校湯野浜分校跡地に移された「温泉神社」や、急坂にある「学校坂 喜兵衛の井戸」、山道にある「金毘羅神社」、寺院・乗慶院のそばにある湧水「ガッキの水汲み場」、源泉施設、窪畑ファーム・ファーマーズマルシェと、約3キロをハイキングしながら探訪した。
喜兵衛の井戸からは以前、児童たちが水を汲んで坂の上の分校までおけで担いで運び、ガッキの水汲み場は近隣100軒以上が飲用水と洗い場として利用していたといい、参加者は海辺に広がる温泉地と裏山の関連など、湯野浜の「深い情報」に触れていた。山道からの日本海と砂浜の眺望も楽しみ、参加した同市東新斎町の斎藤千江さん(75)は「里山歩きが好きで参加した。眺めも良く、知らなかった湯野浜の歴史を教えてもらい、楽しいハイキングになりました」と話した。
鶴岡商議所は来年3月、湯田川温泉で同様のイベントを予定している。