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2021年(令和3年) 7月2日(金)付紙面より

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コロナ収束願い山頂目指す

 出羽三山の主峰・月山(1984メートル)が1日、開山した。朝早くから白装束を身に着けた人たちやリュックを背負った登山者が山頂を目指した。

 標高約1400メートルの8合目には大小の池塘(ちとう)群からなる「弥陀ケ原(みだがはら)湿原」が広がる。夏の間、オゼコウホネやチングルマ、ハクサンチドリなどの花々が次々と咲き「天空の楽園」として親しまれている。

 出羽三山は羽黒山、湯殿山、月山で構成するが、月山は死後の安楽と往生を祈る山とされる。山頂の月山神社本宮には農耕の神「月読命(つくよみのみこと)」が祭られ、1日の月山祭で五穀豊穣や疫病撤退、夏山登山中の安全を祈願している。

 この日の朝、月山8合目の駐車場は庄内、山形、宮城、新潟、福島、遠方では宇都宮ナンバーの車などでほぼ満車に。数人のグループで弥陀ケ原湿原の木道を通り、黄色く咲いたニッコウキスゲなどの花をしばし足を止めて見つめていた。

 仙台市から訪れた登山グループは「今年は12年に1度の丑歳(うしどし)御縁年の年。山頂の本宮で家族みんなの幸せとコロナ禍が一日も早く収束するようお参りしたい」と話していた。

 6月1日の湯殿山に続いて月山も開山し、本格的な夏山シーズンを迎える。

庄内平野を背に弥陀ケ原湿原の木道を進む登山グループ
庄内平野を背に弥陀ケ原湿原の木道を進む登山グループ



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