2021年(令和3年) 7月3日(土)付紙面より
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酒田市中町二丁目の老舗デパート「マリーン5清水屋」が、今月中旬にも閉店する方向で検討が進められていることが、2日までに分かった。今年5月下旬に2012年から社長を務めてきた成澤五一氏が死去した後、新たな経営体制と今後の経営の在り方を模索していた。
清水屋は1925(大正14)年創業の衣料品店が起こり。戦後の50(昭和25)年に同市中町三丁目に清水屋デパートとして開店。市中心部が焦土と化した酒田大火(1976年10月)から2年後の78年、大火復興事業で完成した6階建ての酒田セントラルビル(マリーン5)のキーテナントとして中町二丁目の現在地に入居した。
94(平成6)年には、東北地方で百貨店事業を展開していた中合(福島市)と合併したが、中合は2012年2月に営業を終了。同社と事業部分譲渡契約を結んだマリーン5清水屋は同年3月に再オープン、酒田セントラルビル社長を務めていた成澤氏が社長に就任した。
経営を仕切っていた成澤氏が亡くなった後、小売業界を取り巻く環境が厳しさを増す中、今後の営業について内部で検討が進められていた。マリーン5清水屋は先月23日から「在庫一掃セール」、1日からは「さよならセール」を行っている。