2021年(令和3年) 7月10日(土)付紙面より
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地域経済の活性化につなげようと三川町は10日から、独自の地域通貨「菜のCa(ナノカ)」の運用をスタートする。開始を前に8日、出羽商工会三川支所で引き渡し式が行われ、加盟店事業者の代表に阿部誠町長からナノカが手渡された。
町の花・菜の花と「Cash(お金)」を組み合わせて名付けた紙幣タイプの地域通貨で、県内初、全国でも珍しい取り組みという。1ナノカは1円の価値があり、飲食店が500円以上の代金に200ナノカ、小売り・サービス業は1500円以上で500ナノカ、建設業が5000円以上で1500ナノカを交付する。具体的な交付は、各店舗の裁量で判断できる。現金との交換はできず、ナノカだけの支払いにはお釣りはでない。
町は2600万円分を発行し、運営を出羽商工会三川支所に委託する。プレミアム付き商品券の発行事業に比べ、事務手続きも軽減できるという。8日現在、町内の約130店舗が加盟しており、町外からの買い物客にも交付する。使用期限は来年2月27日。
ナノカ引き渡し式で阿部町長は「菜のCa自体の認知度を上げて、将来的には電子化も検討したい。全国の先進事例も参考にしながら、加盟各店舗の創意工夫によって付加価値を高めていきたい」と話した。