2021年(令和3年) 9月30日(木)付紙面より
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県と庄内5市町、戸沢村などでつくる「庄内観光コンベンション協会」(事務局・県庄内総合支庁地域産業経済課)は10月1日(金)から、観光振興に向けた新企画「庄内まちナビカード」を実施する。管内の観光施設や店舗など45カ所の案内情報と来店時の特典を載せたはがき大のカードで周遊を促すもの。地域外からの観光客が集中する鶴岡市立加茂水族館と酒田市の酒田夢の倶楽(山居倉庫内)の2カ所に専用ラックを設けてカードをまとめて掲出し、自由に持っていってもらう。
まちナビカードは、カードに各施設・店舗の特長や所在地、連絡先、案内図などの情報、来店時の特典を掲載したもの。1施設・店舗につき1枚のカードを作る。クーポン券をまとめた大判の紙などのようにかさばらず、掲出場所から目当てのカードだけ選んで持っていくため、利用率は高いという。県内では米沢・置賜地区で2018年度から導入し好評なことから、庄内でも同協会が中心になって試行する。
参加するのは、同協会の呼び掛けに応じた宿泊施設や土産物店、飲食店、菓子店、タクシー会社など45カ所(鶴岡市24カ所、酒田市17カ所、三川町1カ所、庄内町2カ所、戸沢村1カ所)。特典はカード持参の来店時に使えるもので、「600円の中華そばを500円で提供」「全メニュー10%引き」「地魚の寿司1貫サービス」など各所で異なる。
カードは1カ所につき1000枚、計4万5000枚を作成した。加茂水族館と酒田夢の倶楽にそれぞれ回転式のラックを置き、45種のカードを掲出する。特典に関わるものを除き、カードの印刷やラック設置などの経費は全て同協会が負担した。掲出は来年6月30日(木)までだが、特典は施設・店舗によって期間満了前に終了する場合もあるという。
事務局では「地域外から旅行に来た人に周遊を促すのが狙い。カードは小さいので、気軽に利用してもらえるのでは」と波及効果に期待している。利用状況を見ながら、期間終了後の継続も検討する。その場合は、参加施設・店舗が経費を拠出し、より主体的な取り組みに移行していくことも視野に入れているという。