2021年(令和3年) 10月1日(金)付紙面より
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9月に東京で開催された第41回全日本ジュニアクラシック音楽コンクールの声楽部門中学生の部で、鶴岡第三中学校3年の脇久乃さん(14)が3位に入賞した。幼い頃からピアノを習い、小学6年生の時で本格的に声楽を習い始めた久乃さん。数年での成長に、指導者の鈴木美智子さん(鶴岡市鳥居町)も「ただただ素晴らしい。これからが楽しみ」と活躍を喜んでいる。
鈴木さんの音楽教室では母の浩子さん(47)が高校時代からピアノを習っており、浩子さんの勧めもあって4歳から一緒に習っている。朝暘二小の4年生からスクールバンドに所属、中学校では吹奏楽部でフルートを担当していた。声楽は、鈴木さんが3年ほど前に主催した動物チャリティーコンサートを開く際、久乃さんの歌声がきれいなことに気付き、コンサートで一緒に歌ったのがきっかけ。それから鈴木さんが指導している。鈴木さんは「歌うことが大好きなようで練習も真面目。声量もたっぷりで、中学生とは思えない」と手放しで褒める。
このコンクールは東京国際芸術協会が主催し、就学前の幼児から25歳以下の大学生までを対象に、練習の成果の発表機会の提供と奨励を目的に開催している。声楽の他にピアノ、木管楽器、作曲など6部門がある。久乃さんは昨年、本選まで進んだが今年はリベンジ。山形市で行われた予選、本選を経て9月11日に東京で行われた全国大会で、モーツァルトの「アレルヤ」と難曲と言われるロッティの「美しい唇よ、お前は言ったのだ」を披露。同部門中学生の部の参加者20人のうち、1―2位なしの3位に、岡山市の中学3年生と共に選ばれた。実質1位の結果に久乃さんは「信じられなかった。イタリア語の発音が難しく、先生から注意されたことを守るよう心掛けた。緊張したが、本番も楽しく歌えたので良かった」と語った。
高校受験を控えるが今後の進路は未定で、音楽にこだわらず、理数系の勉強もしたいと話す久乃さん。「それでも歌が大好きだし、音楽はずっと続けていくと思う」と話し、母の浩子さんも「本人が好きなことを頑張ってもらえれば」と続けた。
久乃さんは今後、11月28日(日)に荘銀タクト鶴岡で開かれる「第19回バウムクーヘンオータムコンサート」に出演するという。