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2021年(令和3年) 10月7日(木)付紙面より

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タイ「子どもの村学園」校長 現地から語る 「鶴岡とは一つの家族」

 鶴岡市と交流を続けているタイ・カンチャナブリ県の「子どもの村学園」のラチャイニ・ドンチャイ校長の講演会が2日、同市の出羽庄内国際村で、現地と結ぶオンラインで開かれた。孤児や養育放棄児童らを受け入れ、自然の中で共同生活を営みながら教育している様子を紹介し、「ぜひまた来て」と、10年以上中断している鶴岡からの中高生訪問事業の再開を呼び掛けた。

 同学園はラチャイニ氏や夫のピポップ氏らが1979年、子供財団を設立して開設。児童約120人が教職員約30人と自給自足の生活を送りながら、初等教育や職業訓練を受け、社会に巣立っている。オルタナティブ教育(主流とは異なる教育)の先例として世界から注目されている。鶴岡からは1989―2002年に庄内国際交流協会、03―07年は朝日村教育委員会の各事業で計約200人の中高生が同学園を訪問。今回は19年8月に訪問・引率経験者らで設立した鶴岡・タイ「子どもの村学園」友好協会(佐藤芳弥会長)が訪問事業の再開を視野に開催。約60人が参加した。

 ラチャイニ校長は講演で「タイの教育は西洋をモデルに、頭を良くすることに特化し心を育むことを無視してきた。経済的には豊かでも、寛大さや社会の間違ったことには無関心で、貧困や生態系の破壊を助長し、貧困者から正当な教育の機会を奪ってきた。教師をしていた私たち夫婦は、そうした心を無視する教育に不信を募らせていた」と学園を設立した経緯を説明。

 そして「学園では子どもたちが自分や社会を愛するような環境を整えている。仲間や教師、周囲の大自然からも学び、自信を身に付けていく」とした。そして子どもたちを受け入れる上で大切にしていることについては「自分勝手にならないこと。どうしたらみんなが一緒に助け合えるか、その方法を学ぶのが教育。その考えは仏教に基づいている」とした。鶴岡との関係では「鶴岡とは一つの家族だと思っている。ぜひまた来て」と来訪を呼び掛けた。

 友好協会は市の朝日地域まちづくり未来事業で2020年3月、市内の中高生8人を同学園に派遣する計画だったが、新型コロナの影響で中止。22年度以降に訪問事業を再開する方針。

ラチャイニ校長(奥画面)の講演を聞く参加者たち
ラチャイニ校長(奥画面)の講演を聞く参加者たち



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