2022年(令和4年) 7月24日(日)付紙面より
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「土用の丑(うし)の日」に合わせ鶴岡市の湯田川温泉で22日夜、江戸時代から続く「湯田川温泉神楽」が上演され、宿泊客や地元住民が獅子やひょっとこのユーモラスな踊りを楽しんだ。
古くから土用の丑の日はお湯が生まれ変わるという言い伝えがあり、前日と当日の2日間、同地区の由豆佐売(ゆずさめ)神社(土岐秀昭宮司)で清浄祭を行っている。この日に湯治をすると「風邪をひかない」「夏バテしない」などの効能があるとされる。湯田川温泉神楽は、宿泊客を楽しませようと、20―70代の地元住民24人でつくる保存会(大井康博会長)が清浄祭に合わせて上演している。
コロナ禍で3年ぶりの開催となったこの日、午後8時すぎごろから共同浴場「正面湯」前で上演。50人ほどが見物に訪れた。太鼓や笛、三味線の音色に合わせ、獅子が勇壮な舞を披露。頭をかまれて泣き出す子どもがいたり、獅子とひょっとこの楽しい掛け合い踊りがあったりと、会場は笑いに包まれていた。
酒田市から子ども2人と訪れた湯田川出身の佐藤友香さん(35)は「毎年見ていた夏の風物詩が久しぶりに見れて良かった。獅子は迫力以外にも、耳が動いたりしてかわいさもあって好き」と話した。23日夜も上演予定。
湯田川温泉では今年、酒井家庄内入部400年を記念し、9月中旬から10月初旬の毎週土曜日、神楽の上演を予定している。