2022年(令和4年) 7月27日(水)付紙面より
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幕末の志士・清河八郎生誕の地である庄内町の清河八郎記念館などで23日、八郎の功績を学ぶ体験学習会が行われ、参加した親子らが講話や甲冑(かっちゅう)の着付け体験などを通して楽しみながら理解を深めた。
体験学習会は、県教育共励会(高橋禎理事長)が主催、きらやか銀行の協賛で行っている「山形の子ども育成事業」の一環。同会は1960年に創設。県内の公立小中学校・特別支援学校の校長、教頭で組織し、教育文化、体育活動などへの助成など県内の教育振興に取り組んでいる。
この日は鶴岡・田川地区の親子連れら約20人が参加。初めに清河八郎記念館の廣田幸記館長が「清川には昔、内陸の紅花などを運んだ最上川の海運や往来する人を見分する関所があり、宿場町として栄えた。八郎の実家は酒屋で、水がいいので大変繁盛した。江戸で勉強するため、遺書を書いて家出した。八郎が行った政治活動は2年半と短いが、八郎がいなければ新選組も新徴組も生まれなかった。日本を守るために先頭に立って活動した人」と講話。その後は、甲冑の着付け体験と清川関所見学の2コースに分かれて交代で体験。
このうち、甲冑の着付け体験は同記念館近くの清川まちづくりセンターで行われ、余目まつりで使われている紙甲冑6領の着付けに挑戦。子どもたちは普段身に着けることがない、手甲や胴などのひもを親に結んでもらいながら10分ほどで装着。最後にかぶとをかぶせてもらい記念撮影で笑顔を見せていた。参加した朝暘四小6年の小林統也君(11)と同5年の美聖さん(10)は「清河八郎の実家の酒屋がおいしいお酒で評判だった話などリアルな話が聞けて楽しかった。またこうした体験学習会があったら参加したい」と話していた。