2022年(令和4年) 7月31日(日)付紙面より
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庄内論語の素読教室が30日、鶴岡市の庄内藩校致道館で行われた。
論語は、2000年以上前にできた中国の儒学者・孔子と弟子の言行録。日本には約1700年前に伝わり、多くの人たちの心のよりどころになっている。藩校致道館は江戸時代の学者荻生徂徠(おぎゅうそらい)の考え方を取り入れ、生徒一人一人の個性や長所、自主性を伸ばすことを基本にした。「庄内論語」という呼び名は、こうした致道館教育の特色を表したもので、その学びの精神は今でも受け継がれている。
素読教室は致道博物館・庄内藩校致道館が毎年、夏休みに合わせて開いている。テーマは「江戸時代の学校『致道館』の学びを体験しよう」。小学生の親子や一般の大人合わせて13人が参加した。
教室では庄内藩校致道館の富樫恒文統括文化財保護指導員を講師に、「親子で楽しむ庄内論語」をテキストに素読。「子曰(しのたまわ)く。過っては則(すなわ)ち改むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」(間違ったらすぐ改めるようにしなければならない)などリズムよく読み、人として大切な思いやりの心を学んでいた。素読教室は31日も開かれる。