2022年(令和4年) 9月6日(火)付紙面より
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豊かな自然を楽しみながらランナーたちが走る第38回黄金街道鶴岡100キロマラソン“ファイナル”が4日、鶴岡市の高坂公民館スタート・ゴールで行われた。コロナ禍で3年ぶりの開催となった今回が最後の大会。全国から集まった参加者たちが有終の美を飾るため完走を目指した。
鶴岡100キロマラソンは1周10キロのコースを制限時間11時間で周回する設定で、記録を争わず自分のペースで走りを楽しめるアットホームな大会として人気がある。1984年から30年にわたって開催された大会を引き継ぎ、有志でつくる実行委員会(疋田美佳委員長)が主催していたが、運営スタッフの高齢化などを理由に今回で大会を締めくくることとした。
ファイナル大会となった今回、北は北海道から南は福岡県まで20―80代の男女約90人がエントリー。このうちペアで合わせて100キロを走るペアの部には7組14人が出場した。日がまだ昇る途中の午前6時、青竜寺川沿いの高坂公民館を一斉にスタート。高坂、寿、民田、日枝の計4カ所にエイドステーション(中継所)が設けられ、飲み物や果物、軽食などを提供。ランナーたちは水田のそばの農道を抜けて金峯山の麓を走り、遠くに見える月山を目にしながら自分の限界に挑戦した。
第7回大会から30年以上継続して参加している高瀬章さん(74)=神奈川県横浜市=は「鶴岡駅へ迎えに来たスタッフが『お帰り』と言ってくれる。そんな大会は他にない。昔なじみのランナーも多く、参加するたび同窓会に来たような感じ。今回が最後というのは本当に残念」と話していた。