2022年(令和4年) 9月7日(水)付紙面より
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鶴岡市の庄内農業高校の堀井玲月(りず)さん(3年)=鶴岡二中出身=が、先月下旬に青森県で行われた高校生の意見発表会「第73回日本学校農業クラブ東北連盟大会」の3類部門で最優秀賞を受賞した。発表したタイトルは「見つけた!わたしの道?喜びへ渡す架け橋?」―。名物となった庄農うどんの加工販売の体験を通して「これからも地域のつながりを大切にしたい」との思いをアピールした。堀井さんは東北代表として10月26日に福井県で行われる全国大会(北陸大会)に出場する。
この大会は、全国の高校生を対象に毎年開かれている。各県の予選を突破した1類(農産物の生産や流通などに関すること)、2類(加工技術と商品開発、環境保全に関すること)、3類(地域資源の活用に関すること)の3部門の代表者が各ブロック大会に出場。発表内容、文章能力、表現力を基準に審査され、各部門で最優秀賞に選ばれた人が全国大会への出場権を得る。
堀井さんは中学生の時、庄内農業高のオープンキャンパスに参加し、お菓子作りに興味を抱いて進学を決めた。食品科学科で「庄農うどん」の加工販売や、うどんを提供する協力店での社会体験を通じて「将来はこの地域に関わり、多くの人たちを笑顔にする仕事をしてみたい」との思いを強く抱いたことを発表した。
東北大会で最優秀賞に選ばれた時は「すごくうれしかった。1年生の頃は、ただ言われたことをこなすだけだったが、2年生になってPR活動などを率先するようになった。意識と行動の変化が評価されたのだと思う」と話す。
今年も2日から藤島地域の飲食店9店舗で庄農うどんを提供するキャンペーン「庄農うどん大作戦」が始まった。これまで酒田市中町にある「酒田ハーバーラジオ」に出演し、リスナーに「大作戦」の取り組みや庄農うどんのおいしさを紹介してきた。学校と飲食店の橋渡し役となった人たちの姿を見て「私も地域のために頑張る人になりたい」という思いも1800字の文面につづった。卒業後は新庄市にある県立農林大学校に進み農産加工経営学を学ぶ。地元庄内で就職することが目標だ。
全国大会に向けて堀井さんは「私自身の夢と目標を明確に伝えたい。東北大会の文章を直すことはできますが、あまり手を加えることは考えていません。ほとんどそのままで。頑張ります」とほほ笑んだ。