2022年(令和4年) 9月10日(土)付紙面より
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三川町の県庄内総合支庁1階食堂で13日から15日までの3日間、障がいのある人たちが栽培した野菜を使った「ノウフク(農福)ランチ」を提供する。農作業を通じて社会参画を目指す障がい者の取り組みをバックアップしようと同支庁地域保健福祉課が、庄内にある各障がい福祉サービス事業所や食堂に呼び掛けて企画した。農業と福祉の「農福連携」を進めるランチ提供は今回が初めて。食堂を運営する庄内給食センター(酒田市大宮町一丁目)の担当者は「障がい者の活動を応援する意味でも、多くの人に食べてほしい」と話している。
野菜を提供するのは▽さくらが丘(鶴岡市羽黒町川代)▽就労継続支援施設もみの木(鶴岡市青龍寺)▽障害福祉サービス事業「作業所月山」(鶴岡市中野京田)▽障がい福祉サービス事業所たぶの木(酒田市宮野浦三丁目)▽障害者支援オフィス「ひので」(鶴岡市日出一丁目)―の5つ。各施設の畑で栽培したジャガイモやタマネギ、ナス、カボチャ、オクラといった野菜を同センターが仕入れて日替わりランチを作る。
提供するメニューは初日の13日が「ノウフク野菜のキーマカレー」(税込み500円)、14日が「唐揚げ&ノウフクサラダランチ」(同550円)、最終日の15日が「ノウフク野菜もりもりサラダうどん」(同500円)。いずれも障がいのある人たちが丹精込めて育てた野菜を盛りだくさん使った内容だ。一般も利用できる。
このうち、ミニトマトやピーマンなど10種類の野菜を納入する就労継続支援施設もみの木の佐藤繁事業部長は「新鮮でおいしい野菜を提供したい。こうしたランチ提供は障がいのある人たちの励みになるし、また頑張って作ろうという意欲にもつながる。とてもありがたいこと」と話す。
県庄内総合支庁地域保健福祉課の担当者は「野菜に限らず卵を生産している施設もある。今後も無理をかけない中で、それぞれの施設に声掛けし『農福連携』の輪を広げていきたい」と参加を呼び掛けていく。
「ノウフクランチ」は午前11時から午後2時まで。各日とも限定約50食。11月と来年1月も行う。提供する日数やメニューについてはこれから検討する。