2022年(令和4年) 9月20日(火)付紙面より
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ユネスコ創造都市ネットワーク分野に加盟認定されている鶴岡市と大分県臼杵(うすき)市の関係者による「ユネスコ食文化創造都市ミーティング」が18日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれ、高校生の発表や料理人によるトークが行われた。19日には関連イベントとして、鶴岡市の小真木原公園で「つるおか麺フェス2022」が開催された。
鶴岡の豊かな食文化を再認識し、地域活性化につなげる「食と食文化の魅力プロモーション連携事業」として、鶴岡商工会議所青年部(尾川勝洋会長)が主催した。食文化分野では現在、世界49都市が認定されており、日本では鶴岡(2014年12月認定)、臼杵(21年11月認定)の両市のみ。
ミーティングには約90人が参加した。料理人のトークでは、臼杵市の兒玉義朗さん(割烹佐藤屋)、鶴岡市の齋藤亮一さん(庄内ざっこ)と有坂公寿さん(ポム・ド・テール)が、それぞれ地域の郷土料理や特徴的な食文化を紹介。兒玉さんは「臼杵は豊後水道のフグ料理が有名だが、タチウオなど他の魚介類の料理も増やして発信し、鶴岡のように世界との食の交流を発展させたい」、齋藤さんと有坂さんは家庭を含めた食育の大切さを強調し、「鶴岡に食に特化した学校の授業や調理学校があれば」「市民みんなが食を楽しんでいる。臼杵も鶴岡もそうした都市になっていければ」とそれぞれ述べた。兒玉さんは、魚のエソのすり身を使った郷土料理「ぎょうめん」を紹介し、調理実演も行った。
高校生の発表で、庄内農業高の8人は小麦栽培と開発中のラーメン、人気の「庄農うどん」の取り組み、臼杵高の3人は古くからあるみそやしょうゆの発酵文化、質素倹約が特徴の郷土料理などを紹介した。
19日の「麺フェス」は、鶴岡市内の飲食店によるラーメンやうどん、そば、パスタ、麦切りなどさまざまな麺が味わえる特設会場が設けられ、臼杵市の「ぎょうめん」、庄内農業高栽培の小麦「ゆきちから」のラーメンも提供。強風で午前中のみの開催となった。