2022年(令和4年) 10月10日(月)付紙面より
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観音様の御歳夜「だるま市」で知られる鶴岡市本町二丁目の七日町観音堂で8日、白だるま合格祈願祭が行われた。縁起物の「合格しろ(白)!」の言霊を借りる意味合いの白いだるまが奉納され、高校や大学受験、就職などの合格を願う人たちがお堂に足を運んだ。
この日、観音堂礼拝堂には祈願者や家族、地元住民など約30人が集まり、「大学合格」や「保育士試験合格」「四肢健康」などと書かれた40体余りの白だるまが奉納された。中には内陸や県外の祈願者の名前もあった。
祈願祭は午後6時に始まり、南岳寺(鶴岡市)の榎本雅彦住職と海向寺(酒田市)の伊藤隆文住職が護摩祈祷に臨んだ。太鼓や鐘の音と共に読経の声が響く中、護摩壇の火に白だるまをかざして魂を入れる「精入れ」が行われた。その後、祈願者の名前が読み上げられ、参列者は自分の順番が来ると目を閉じて合掌し静かに祈っていた。
家族で訪れた鶴岡北高3年の若生心愛さん(18)は「高校受験の時も祈願祭に来て無事に合格できた。今回は大学入試合格を願った。今の入試は知識だけでなく自分を表現することが必要。しっかり準備したい」と話していた。
祈願祭は七日町町内会(吉川義雄会長)主催。「だるまの町の七日町」をPRしようと、2013年ごろから徐々に規模を拡大し実施している。17年から「目標達成」の効力があるとされる白だるまを行事に取り込んでいる。