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2022年(令和4年) 12月16日(金)付紙面より

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《ひと》東北のマージャン界盛り上げたい

日本プロ麻雀連盟第47期王位戦で優勝
石井 良樹(いしい よしき)さん

 「苦しい戦いだったが終わってほっとした。地方のプロでも王位を取れることを見せられて良かったと思う」。強者を制し4度目の挑戦で王座を手にした時を振り返った。
 王位戦は日本プロ麻雀連盟の4大タイトルの一つ。最も歴史が古く、全国からプロとアマチュア合わせて数千人が出場する。

 決勝は半荘(ハンチャン)5回の合計得点で争われ、1回戦は6連続上がりで1位に。2回戦は4位、3回戦は2位、4回戦は総合2位の蒼山秀佑プロと競り合いオーラスで逆転。最終5回戦も蒼山プロを振り切り、初の栄冠を手にした。

 マージャンを始めたのは小学3年生の時。父親から買ってもらったゲームで役や点数、牌(パイ)の切り方を覚え好きになった。同じ高校のマージャン仲間から誘われ卒業後、プロ試験に挑戦し一発で合格。東京都内の雀荘で働きながら練習と研究に励んだ。

 プロになっても必ずしも収入に結び付くわけではなく、引退してしまうプロ仲間も多かったという。一時は「辞めようか」と迷ったこともあったが、自分の決めた道を歩み続けた。8年前、子どもが生まれたことを機に鶴岡へUターン。実家の石井管工設備を受け継いでいる。今は毎日2時間ほどインターネットの対局を楽しんでいる。「強気の人はどんどん勝負を仕掛けてくるし、慎重な人はとことん守りに入る。人間性が表れるゲームで、戦術に正解はなく奥が深いところが面白い」と魅力を話す。

 次に目標とするタイトルは来年2月、東京都内で開かれる「麻雀グランプリマックス」。大きな大会で優勝、もしくは優秀な成績を収めた雀士しか出られないため、プロ雀士界の頂点を決める大会として知られている。

 「もっと東北のマージャン界を盛り上げていきたい。そのためにも王位だけで満足せず、常に挑戦者の気持ちでマージャンと向き合いたいと思う。将来的には教室を開いて地元の普及活動にも取り組んでいけたら」と夢を語った。

 一昨年と今年の東北プロリーグ「天翔位」でもチャンピオンを獲得した。段位は四段。鶴岡市青龍寺で祖父母、両親、妻、子ども2人の8人家族。34歳。

画像(JPEG)



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