2022年(令和4年) 12月21日(水)付紙面より
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鶴岡市大山の上池に標識を付けたコハクチョウが確認された。この個体は一昨年の夏、上池から直線距離で約38キロキロ離れたロシアのチャウン湾で捕獲、標識を付けられたことが判明。市自然学習交流館ほとりあでは「温暖化の影響もあり、コハクチョウなど大型の水鳥の生息地は大きく変化している。研究者同士が標識個体の確認地点を共有することで、渡り鳥の生態の情報が蓄積される」と話している。
ほとりあによると、コハクチョウが確認されたのは今月11日午前8時10分ごろ。ほとりあサポーターで同市大山在住の和田亮さんが首に赤い標識がある個体を見つけた。性別は不明だが成鳥という。標識番号(C20)を基にほとりあが照会したところ、2020年8月19日にロシアの研究者がチャウン湾で捕獲した個体と判明した。
ほとりあは「標識個体の確認地点を共有することで、コハクチョウの移動経路や繁殖、越冬、中継地、寿命などさまざまな情報を蓄積することができる。標識の付いた個体を見かけたら、ほとりあまで連絡を」と話している。