2022年(令和4年) 8月13日(土)付紙面より
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新型コロナウイルス感染症の影響で2020年から中止となっていた庄内町の夏祭り「しょうない氣龍祭」が11日夜、旧国道47号上の目抜き通りで繰り広げられた。町内外の踊り団体のパフォーマンスのほか、氣龍祭のために新たに制作・改修された「飛龍」と「姫龍」のダイナミックな演舞が披露され、沿道に詰め掛けた見物客を魅了した。
氣龍祭は、2019年に終了した夏宵まつりに代わり企画された夏祭り。庄内町観光協会が主催し準備を進めてきたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、2年にわたって中止を余儀なくされていた。
祭りのメインとなるのは同町深川地区に古くから伝わる「金沼飛龍伝説」をモチーフに制作・改修された2匹の龍。飛龍は全長40メートルで、頭部が高さ3・5メートル、長さ4・6メートル、幅2・9メートル。姫龍は全長30メートルで、頭部が高さ1・5メートル、長さ2メートル、幅1メートル。全国からの寄付で制作・改修された。飛龍の改修は色が従来の緑色から黒と金に塗り直され、新規作製の姫龍は白とピンクに仕上げられている。
この日は同町中心部の旧国道47号「和心」前から鶴岡信用金庫余目支店前の約500メートル区間を通行止めにし、2体の龍に魂を入れる神事の後、あまるめ飛龍太鼓の力強い演奏で幕開け。町内の児童・生徒と保護者計約70人による龍担ぎ体験に続き、羽黒高校チアリーディング部「North☆Stars」や「上々連・黄金の舞」など6団体計約150人が参加した踊りパフォーマンスでは、各団体が趣向を凝らした熱い踊りを披露した。祭りのフィナーレは「飛龍」と「姫龍」の演舞。庄内飛龍會(加藤智会長)のメンバーと公募した姫龍の担ぎ手らが、ドラを打ち鳴らしながらダイナミックな演舞を披露すると、見物客から大きな拍手が送られていた。
屋台村にキッチンカー
一方、町ギャラリー温泉「町湯」前駐車場を会場に行われた屋台村には、キッチンカーなど16店が出店。多くの人が買い求めるなどにぎわっていた。
2022年(令和4年) 8月13日(土)付紙面より
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毎晩お客はどんどんしゃんしゃん―。コロナ禍以前に酒田市中心市街地で行われていた夏の風物詩「酒田湊・甚句流し」を踏襲した新イベント「さかた夏の縁日まつり」が10、11の両日、同市の中通り・大通り両商店街で行われた。11日夜には3年ぶりに「酒田甚句」の音色が中心部に流れる中、500人余の踊り手が舞を披露、夏の港都を熱気に包み込んだ。
「しゃん酒田はよい港/繁昌じゃおまへんか」と、港都・酒田の繁栄ぶりを歌う「酒田甚句」に合わせて踊る「甚句流しパレード」として1995年に始まった。威勢の良い男踊りと優雅な女踊りがある。2000年からは若者の参加を促すため、アップテンポにアレンジした曲で創作ダンスを踊る「S―Jinku」も導入。コロナ禍以前の2019年までは市や商工・観光団体などによる実行委員会が翌日の「酒田花火ショー」とともに「酒田港まつり」として開いていた。
港まつりがコロナ禍で一昨年、昨年と中止したことを受け、今年は中心市街地の活性化など狙いに全面リニューアル。10日夜に「S―Jinku」を市中央公園で、翌11日夜に「酒田甚句踊り」を大通りの約300メートル区間を周回する輪踊り形式でそれぞれ実施。このうち「甚句踊り」ではそろいの浴衣や法被、衣装を着た小学校、高校、バレーボールVリーグ女子2部に所属する「プレステージ・インターナショナルアランマーレ」、職場グループなど13団体が「酒田甚句」に合わせ、夜の帳が下りた午後7時すぎから踊りを披露した。
沿道には3年ぶりのパレードを待ちわびた市民、帰省客らが押し寄せ、夏の酒田を満喫。露店が立ち並んだ他、同公園では2日間にわたってバンド演奏などのステージイベントも繰り広げられた。