2023年(令和5年) 4月15日(土)付紙面より
ツイート
遊佐町吹浦の鳥海ブルーライン近くを流れる沢に自生するミズバショウが、開花の最盛期を迎えた。蛇行しながら静かに流れる沢に沿って1キロ余りにわたり群れ咲く清楚(せいそ)な花が、訪れた人を魅了している。
ミズバショウはサトイモ科の多年草。小さな黄色い花の集まりを包む純白の仏炎苞(ぶつえんほう)と、優しい薄緑色の葉の対比が美しい。
自生地は標高約250メートルの林間。同ラインを管理する県は花の時期に間に合うよう2018年から、本県側入り口の小野曽ゲートと3合目の駒止ゲート間6・4キロを2週間ほど早く開通させ、ミズバショウの花を観賞できるようにしている。今季は今月7日に部分開通した。地元・小野曽集落の住民らは、訪れる人々が安全に気持ちよく観賞できるよう毎年、沢の遊歩道などを清掃。今年は積雪が少ないため2日に実施し、約30人が参加した。
元同集落長の武田克己さん(76)は13日にも作業。「みんなで清掃したころは花が少ない上に小さかった。今日来てみると数が多く、それも大きくなっていて驚いた。例年以上に見事な咲き具合だ」と話していた。
鳥海ブルーラインは凍結などの恐れがあるため当面、午後5時から翌日午前8時まで夜間通行止めになる。