2023年(令和5年) 5月14日(日)付紙面より
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酒田市中心部を華やかに彩る酒田まつり(5月19―21日)が今年、4年ぶりに制限なしで行われることになった。山車行列パレード、式台の儀、酒田の通史をパフォーマンスを交えながら紹介する「時代行列」のほか、子どもたちの健やかな成長を願う「獅子パックン」も復活。祭りのシンボルだった「立て山鉾」に変わる催しとして、酒田青年会議所(JC、荒生卓真理事長)は、宵祭りの19日昼にサッカー元日本代表の藤田俊哉さんを招いたサッカー教室とトークショー、同日夕には「子どもたちの笑顔」をテーマにしたステージイベントを繰り広げる。
市役所内で12日に開いた実行委員会代表者会議(議長・加藤聡酒田商工会議所会頭)で、制限なしでの開催を正式に決めた。
催事計画によると、今年は「創始四百十四年 酒田まつり―令和五年 歴史が動く」がテーマ。国道112号・旧マリーン5清水屋前に特設ステージを設ける。大通りから日和山公園に続く道路沿いには200余の露店が並ぶ。
19日の「宵祭り」のテーマは「令和5年・輝く若者 子供たちの笑顔」。2部構成で行われ、午後3時から日和山公園を会場に藤田さんによるサッカー教室とトークショー。午後4時半からは特設ステージで東北公益文科大生や高校生がダンスや書道パフォーマンス、吹奏楽を披露するほか、太鼓道場・風の会、酒田舞娘(まいこ)、おまつり振興「湊零会」が出演し、祭りムードを盛り上げる。
翌20日の本祭り・山車行列パレードは午前10時にスタート、現時点で23団体約1500人の参加を予定している。式台の儀を挟み、「時代行列」は午後2時半から。▽プロローグ▽酒田の興り―平泉から酒田へ▽酒田湊の繁栄▽幾多の災害を乗り越えて▽大団円―の5部構成で行われ、呼び物の「酒田花魁道中」は同3時半ごろの予定。時代行列に関して混雑を防ぐため有料の観覧席・カメラマンブースを初めて設置。入場券は酒田観光物産協会で扱っている。
規模を縮小し開催した昨年、露店で購入した飲食物についてテイクアウトを呼び掛けたが、今年は「食べ歩き」も可。4年ぶりに復活するおなじみの「獅子パックン」は20日午前9時15分から約2時間、三代目兵六玉・土味前など2カ所で実施する。
議長を務める加藤会頭は会議の冒頭、「新型コロナ感染拡大前の祭りが戻ってきた。酒田の文化が感じられる祭りになるよう協力をお願いしたい」とあいさつした。
酒田まつりの前身・山王祭は、江戸時代初期の1609年に始まった上・下山王社(日枝神社)の例大祭。1976年に発生した酒田大火からの復興記念式と復興宣言が79年の「山王まつり」に合わせ行われ、この年から氏子の祭りから全市民の祭りにしようと「酒田まつり」と称するようになった。コロナ禍の影響で20、21年は神事のみ。昨年は規模を縮小し実施した。今年の神宿は上が築後町稲荷神社(浜田)、下が酒田湊旧廻船問屋「家坂亭」(船場町)。