2023年(令和5年) 5月19日(金)付紙面より
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台湾の日系高級スーパーマーケット「裕毛屋」を運営する裕源(神奈川県厚木市)の謝明達会長はじめスタッフを招き、酒田・遊佐両市町の特産品を紹介する商談会が17日、同市のガーデンパレスみずほで開かれた。次々と商談をまとめた謝会長は「本当においしいものばかりで驚き。付加価値を付けようという心意気が素晴らしい」と話した。
裕源は現在、台中市を中心に化学調味料無添加、その土地でしか採れないものなど、日本各地の高級食材を多く取りそろえた裕毛屋を運営。酒田市中期観光戦略アクションプログラムに基づき設立した「酒田DMO」(荒井朋之理事長)は昨年10月下旬、台中市内で観光プロモーション活動を展開。酒田の観光PRを担う「さかた観光交流マイスター」の酒田舞娘(まいこ)と共に裕毛屋に出向き酒田の食や観光をアピールし、店内は舞娘と一緒に写真に納まろうという買い物客でにぎわった。
この縁を生かし酒田DMOが食の魅力を精力的にアピールした結果、今回の商談会開催に至り、▽平田牧場▽農園貞太郎・オードヴィ庄内▽菅原鮮魚▽遊佐町(サケ加工品)▽菓子の菊池▽酒田DMO―がそれぞれブースを設置した。
謝会長はじめスタッフは、平牧純粋金華豚ロースのしゃぶしゃぶ、文化庁「100年フード」に認定された笹巻、真空パックした新鮮な魚介類、鮭とばなどに注目し、200パック、300パックと買い付けていた。謝会長は「肉にしろ、魚にしろ、日本酒にしろ日本海側のものは全ておいしい。一日も早く台湾の人に紹介したい。これからもぜひ頑張り続けてほしい」と話した。
商談会を前に、謝会長は平田牧場の新田嘉七社長らと懇談。台湾では現在、豚肉の輸出入に規制がかけられており、謝会長は「金華豚に勝る豚はない。規制が解除され輸入できるようになったら真っ先に扱いたい。台湾マーケットを席巻するはず」と。新田社長は「米を食べて育っているのでコクがあり、あっさりしているのが特徴。日本同様、台湾も米文化が根付いており、口に合うと思う」と述べた。
酒田DMOによると、今年7月に同市特産「庄内砂丘メロン」を裕毛屋で販売する。10月下旬には同店で酒田の物産展を開催する予定という。