2023年(令和5年) 5月21日(日)付紙面より
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「庄内三大祭り」のトップを切って、酒田市の「酒田まつり」が20日、本祭りを迎えた。新型コロナウイルス感染拡大の影響でここ数年は中止、規模縮小が続き、制限なしでの開催は4年ぶり。酒田を象徴するシンボル・大獅子をはじめ工夫を凝らした山車が中心市街地を練り歩いた他、時代行列では江戸期以降の酒田の通史を紹介。沿道には多くの露店が立ち並び、港都を熱気が包み込んだ。
江戸初期の1609(慶長14)年から山王祭として始まった上日枝(浜田一丁目)、下日枝(日吉町一丁目)両神社の例大祭で、一度も欠かさず続けてきたことが市民の誇りとなっている。1976年10月に発生した酒田大火の復興宣言が行われた79年から、市を挙げた祭りにしようと、現名称にし続けられている。コロナ禍のため2020、21年は神事のみが行われ、昨年は規模を縮小し実施した。
本祭り山車行列は午前の開催となり、23団体約1500人が参加。酒田ばやし保存会などによる軽快な演奏が鳴り響く中、幼児や小・中学生による山車、酒田のシンボル・大獅子、酒田青年会議所がこれまで制作した千石船、日吉丸などが練り歩いた。前日と打って変わり青空が広がる絶好の祭り日和となる中、沿道の拍手を受け、威勢よく山車を引いていた。
息子を獅子パックンしに家族5人で祭りを見に来たという土屋華菜さん(35)=天童市=は「地元が酒田で、3、4年ぶりに酒田まつりに来れてうれしい。末っ子も無事パックンしてもらえて、健やかに大きく育ってほしいと思う」と話した。