2023年(令和5年) 6月9日(金)付紙面より
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徳川家康生誕の地・愛知県岡崎市の「一般社団法人徳川家康公に学ぶ会」(代表理事・大林市郎岡崎信用金庫会長)が毎年開催している「家康公検定」が今年9月30日(土)、鶴岡市で初めて実施される。12回目となる今年は、NHK大河ドラマ「どうする家康」で徳川家と家臣団が改めて注目されていることを踏まえ、テーマを「家康公と家臣団」に設定。徳川四天王筆頭で旧庄内藩主酒井家初代・酒井忠次公の縁で、東海地方のみで行われていた検定の庄内開催が実現した。
戦国乱世を収め天下泰平の世の礎を築いた家康公の偉業を顕彰し、家康公に学ぶ機会を提供しようと、同学ぶ会が公益財団法人徳川記念館(東京、理事長・徳川家広徳川宗家19代当主)と共に2010年から始めた。検定会場は当初、学ぶ会事務局を担当している岡崎信金本店など岡崎市内だけだったが、家康公ゆかりの静岡県の浜松市、静岡市、名古屋市に広がり、1回当たりの受験者は平均1000人程度。平均合格率80%、最年少合格者は小学4年生という。
検定は試験時間90分で100問(四択、マークシート式)出題され、100点満点の70点以上で合格となる。申込者にテーマに合わせたテキスト(副読本)が郵送され、これから約70%以上が出題され、残りは家康公に関わる全般的な問題となる。申込者全員にオリジナルマフラータオル、さらに合格者には合格証とオリジナルピンバッジが記念に贈られるほか、検定の問題と解説集も試験後に贈られる。受験資格は特にないが、事務局側では小学校高学年以上を想定。受験料は一般2500円、小中学生500円。
鶴岡では荘内神社参集殿が会場となり、先着100人を受け付ける予定。申込期間は12日から7月28日までで、所定の申込書による郵送かファクス、またはホームページで受け付ける。問い合わせは岡崎信金地域振興部内の徳川家康公に学ぶ会事務局=電0564(25)7213=へ。
鶴岡での検定初実施は、岡崎信金と鶴岡信用金庫(佐藤祐司理事長)との連携・交流を基に実現した。鶴岡信金の担当者は「酒井忠次公はじめ家臣団がテーマになっており、庄内の人たちをはじめ、県内各地、隣県の歴史ファンの方々からも多く受験していただければ」と話している。
2023年(令和5年) 6月9日(金)付紙面より
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学習指導要領の改定に伴って盛り込まれた中学生への会計教育の充実に向け、酒田市教育委員会は本年度、昨年11月に日本商業教育振興会(東京都、小島一富士代表理事)などと締結した協定に基づき「会計教育講演会」を市内全7中学校で実施する。初回の講演会が7日、東部中学校(赤塚枝美校長)で行われ、2年生76人が小島代表理事(公認会計士)の講話に耳を傾けた。市教委は今後、酒田産業会館を活用し、会計教育の拠点整備にも着手する方針。
学習指導要領の改訂に伴って2021年度から中学生に「会計情報の活用」の項目が盛り込まれたことを受け、会計について学ぶ機会を創出することで経済や金融の仕組みを理解してもらうとともに、夢や志の実現に向けたキャリア教育の一環として市教委は昨年11月、同振興会、高崎商科大学(群馬県、渕上勇次郎学長)と会計教育連携協定を締結した。両機関が学習カリキュラムやネット用教材を作成し無償提供、これらを用いて中学校で授業を行うなどし、まずは日商簿記検定初級の取得を後押しする。
この日、鈴木和仁教育長と共に同校を訪問した小島代表理事は「中学生にとっての会計の意義」と題して講話。医師国家試験、司法試験とともに日本の三大国家試験に位置づけられる公認会計士試験について紹介した上で、「国が認めた会計のプロこそが公認会計士で、ビジネス社会も、国も会計を重要視している表れ。会計は企業の経営活動・経済活動にとって必要不可欠なもの」と。そして、八百屋を例に挙げ▽企業の経営活動(取引)▽帳簿に記録・整理▽報告用(貸借対照表・損益計算書)にまとめる▽報告する―という一連の流れを解説した。
また、実際の財務諸表を用いて携帯電話大手3社の自己資本比率を比較したほか、コロナ禍前後の大手企業の売上高と経常利益の変遷を解説し、「会計を見れば、コロナ禍でどのくらい大変だったか、すぐに分かる。企業の状況を客観的に知るためのツール」と語った。生徒の一人、池田純己さん(14)は「社会に出てから苦労しないためにも会計について学ぶことが重要と思った。公認会計士の試験に挑戦してみたい」と話した。
振興会と高崎商大は2016年、簿記会計教育の充実を図る「スーパー・アカウンティング(会計)・ハイスクール」に県立酒田光陵高を認定。小島代表理事らが同校に出向いて授業を進めた結果、日商簿記検定試験で「大学卒業レベル」とされる1級合格者を輩出するなど成果が出ている。小島代表理事は「社会に出た時、会計の必要性を痛感するはず。『講演会で学んだ』と思い出してもらえたら」と語った。
2023年(令和5年) 6月9日(金)付紙面より
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羽黒高校男子バスケットボール部の小川瑛次郎選手(17)=3年=が、24日からハンガリーで行われる「FIBA U19W杯2023」の日本代表選手に選ばれた。7日に県庁を訪れ、高橋広樹教育長にメンバー入りを報告した。
小川選手は秋田市の城南中出身。身長187センチ、体重88キロ。ポジションはシューティングガード。昨年7月にスペインで行われたU17W杯に出場。チームは1勝6敗と振るわなかったものの、持ち味のスリーポイントシュートを計18本沈め、大会トップの成功率58・1%を記録した。
この日、小川選手は加藤和司校長と、男子バスケ部の齋藤仁監督と共に県庁を訪れ、高橋教育長に代表選手12人の中に選ばれたことを報告した。
小川選手は「U17W杯では自分のシュートが世界でも通用し、自信になった。年下だからと遠慮せず、自分のシュートでチームに勢いをつけたい」と決意を語った。
高橋教育長は「若さを全面に出し、大会を通して大きく成長してもらいたい」と激励した。
小川選手は14日から16日までの3日間、東京で行われる代表チームの強化合宿に参加し、16日からのスペイン合宿を経て開催地のハンガリーに入る。U19W杯(24日?7月2日)で日本は予選でブラジル、エジプト、セルビアと対戦する。
小川選手は8日午後、鶴岡市役所を表敬訪問。
2023年(令和5年) 6月9日(金)付紙面より
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庄内町の立川中学校(佐藤正人校長、生徒93人)で7日、浴衣の着付け教室が開かれ、3年生が楽しみながら和装文化に触れた。
和装文化の継承・普及のため中学校や高校で県和装教育国民推進会議庄内支部(小池泰弘支部会長)のメンバーら19人が講師を務めた。同校では毎年、技術家庭科の授業の一環として実施されており、今年で17回目。3年生35人が体験した。
初めに小池支部会長から「着物は代々作り変えて繰り返し使っており、物を大事にする文化がある」などと説明を受けた後、生徒たちは用意された浴衣から身長に合わせて色や柄を選んで着付けにチャレンジ。講師から「腰骨に帯の高さを合わせると着崩れしない」「襟元と裾を開き過ぎないように着るときれいに見える」などとアドバイスを受けながら、慣れない手つきで取り組んでいた。その後、色とりどりの浴衣に身を包んだ生徒たちは記念撮影するなど喜んでいた。
奥山奏佑さん(14)は「初めて浴衣を着るので難しかった。鏡で自分の姿を見たがしっくりきている感じがした。夏祭りなどでも着て日本の文化を引き継いでいきたい」、小池支部会長は「多くの若者に和装に触れてもらいたい。着付け教室を続けてきたことで和装を楽しむ文化が出てきたと感じる」とそれぞれ話していた。
2023年(令和5年) 6月9日(金)付紙面より
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庄内砂丘産アンデスメロンの初競りが8日、三川町の公設庄内青果物地方卸売市場の庄印庄果(齋藤弘明社長)で行われた。大玉の4L(3玉入り5キロ)1箱が3万円の価格で競り落とされた。生産農家によると糖度は16度と甘みが強く、玉伸びなど生育は順調に進んだ。
この日入荷したのは酒田市黒森のヤマ菊農園のハウスで育てられた47ケース(1ケース約5キロ)。4Lを最高額で競り落としたのは酒田市の木川果実店で、昨年より1万円高い額が付いた。昨年より1日早い初競りとなったこの日は午前7時半の競り開始とともに、地元の青果店など30人余りの買い受け人が次々と競り落とした。最も大きい4Lサイズのほか、3L(4玉入り)が1万円、2L(5玉入り)が7000円と値が付いた。
同農園の佐藤祐治さん(61)は「春先の好天で玉伸び、肌つやとも良く順調に生育した一方で、5月に入ってから天候不順が続いたため糖度が例年よりわずかに低い。熟すると17?18度まで上がるので、甘くおいしいメロンを食べて笑顔になってもらいたい」と話していた。また、庄印庄果の齋藤社長は「初競りの値としては例年並みでまずまずの結果。今月25日前後には出荷のピークを迎え、同じ頃に地元のスーパーでも地物のメロンが並びそう」と話していた。