2023年(令和5年) 6月13日(火)付紙面より
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酒田市の酒田光陵高校(藤田雅彦校長)のビジネス流通科で学ぶ3年生39人が企画した「第2回パンフェス」が10、11の両日、同市中町の中町モールで行われ、生徒たちが実際の販売活動などについて理解を深めた。
ビジネス流通科では、販売実習を通して地域活性化につなげようと、光の湊内の酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」や中町モールで、生徒自らが地元のお店や農家などと交渉し、スイーツや野菜、果物などを仕入れ、販売する学習イベント「maraマルシェ」などを開催してきた。
今回は中町のスーパーマーケットが閉店したことで、買い物に苦慮している市民がいることなどを聞いた生徒たちが、昨年末から企画を温めてきた。中町モールに出店している無印良品酒田ポップアップストアとこのゆび商店の協力を得て、両店前に販売場所を確保。これまでの活動で好評だった「パン」をテーマに生徒たちが地元ベーカリーと仕入れ交渉するなどし▽メーテール(光ケ丘二丁目)▽中町木村屋(中町三丁目)▽鈴木製パン(住吉町)▽なないろplus(千石町二丁目)▽小幡楼ヒヨリベーカリー&カフェ(日吉町二丁目)▽の様な(北青沢)▽オリーブ(光ケ丘二丁目)▽ブーランジェリーNAO(遊佐町北目)―の計8店が協力した。
このうち、初日の10日には3年生と手伝いの1年生計約30人が参加し販売や会計、商品補充などを担当。午前10時半の開店とともに多くの買い物客らが詰め掛けた。会場ではカレーパンやクロワッサン、ベーグル、チョコレートを織り込んだミニ食パンなど焼きたてのパンの香ばしい香りに包まれ、買い物客が品定めしながら買い求めていた。今回のパンフェスでリーダーを務めた3年の阿部未麗さん(17)は「仕入れの交渉は各店それぞれ状況が違うので実際にやってみると大変だった。将来は販売関係の仕事をしたいので、今日は接客能力などを学びたい」などと話していた。