2023年(令和5年) 6月29日(木)付紙面より
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今年8月にドイツ・ミュンヘンで行われる「世界ろう者ボウリング選手権大会」に日本代表として出場する庄内町在住の坂本圭選手(52)=千本杉=が27日、同町役場を訪れ、富樫透町長らを表敬訪問。「決勝戦に出場できるよう世界の強豪に食らい付きたい」など世界大会への抱負を語った。
デフボウリングは耳が不自由な人が行う以外は通常のボウリングルールと同じ。坂本選手は3歳の時に難聴と診断された。ボウリングを始めたのは約20年前で飲食店対抗ボウリング大会がきっかけ。この大会での敗戦を機に独学でボウリングに取り組み、だんだんとデフボウリングの大きな大会でも好成績を残せるようになったという。2016年に国の強化選手に指定された。現在は鶴岡市内の介護老人保健施設で介護福祉士として働きながら、同市内のボウリング場でプロボウラーなどの指導を受けながら、週2回計6時間ほど腕を磨いている。
世界大会選考会は今年5月に名古屋市で行われ、男子の部には全国から強化指定選手11人が出場。坂本選手を含む6人が代表に選ばれた。県内からの出場は男女含め坂本さんのみ。世界大会では個人、ダブル、トリオ、団体の4種目全てに出場する予定。
この日は坂本選手が同町役場を訪れ、富樫町長らと懇談。富樫町長が「世界大会に出ることができる人は限られており、素晴らしいこと。地域の代表として最高のプレーをしてきてほしい。いい報告を待っています」と激励し、お祝い金を手渡した。坂本選手は「世界大会でメダルを取ると25年に東京で開催されるデフリンピックでシード権を得られるのでメダルを目指して頑張りたい」などと話していた。