2023年(令和5年) 7月2日(日)付紙面より
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出羽三山の主峰・月山(1984メートル)が1日、開山した。月山の御縁年である卯歳(うどし)の今年、ご利益にあずかろうと県内外から多くの参拝者が山頂を目指した。
ウサギは月山神の使者で悪運から免れる力があるとされ、御縁年に参拝すると12年分のご利益があるとされている。
この日の朝、月山8合目駐車場はツアーバスをはじめ、室蘭や水戸ナンバーなど全国各地からの車でいっぱいに。雨風の中、開山祭に参列する白装束の参拝者や登山客は月山中之宮で足を止めると近くのウサギの石像“なでうさぎ”をなでたりし、山頂へ続く鳥居をくぐった。
高山植物が咲く「弥陀ケ原湿原」ではニッコウキスゲや食虫植物のモウセンゴケなどが見られ、登山客が目を輝かせながらカメラのシャッターを切っていた。
東京から家族で訪れた大場勇樹さん(42)は「月山に登るのは初めて。たくさん写真を撮ったり御朱印をもらって記念にしたい」と話した。
午前11時からは山頂の月山神社本宮で開山祭が行われ、多くの参拝者が家内安全や五穀豊穣(ほうじょう)に祈りを込めた。