2023年(令和5年) 7月4日(火)付紙面より
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酒田市の「中村ものづくり基金」を活用した「チャレンジものづくり塾」が1日、市総合文化センターで開講した。18期生となる児童・生徒計24人は今年10月末までの間、今回を含め計5回にわたって自らロボットを組み立て、最終講で行われるコンテストに挑む。
基金は、クオーツ式腕時計を開発した市名誉市民の中村恒也氏(2018年12月、95歳で死去)が「子どもたちにものづくりの楽しさを伝えて」と市に寄付した5000万円を原資とし、04年に創設。市教育委員会が実行委員会を組織して翌05年度から毎年、青少年向けの「ものづくり教育」を展開している。
塾では本年度、タブレットで作成したプログラムに沿った通りに動く「プログラミングロボット」、3つのモーターで左右の車輪の回転やアームの動きを制御する「3モーターリモコンロボット」の2コースを用意。いずれも同市の県立産業技術短期大学校庄内校と酒田光陵高校の教員から専門的な指導を受けながら、それぞれ製作する。
初回のこの日は開講式の後、両コースに分かれ製作開始。プログラミングロボットコースでは、産技短大庄内校の津田勇教授(機械加工)が、格子状に並ぶLEDで文字・文様を表示する「マトリックスLED」、リモコン、自動ドアなどの赤外線センサーについて解説した後、参加児童・生徒は真剣な表情で図面を見ながらロボット本体を組み合わせていた。
足達奏琉君(11)=松陵小6年=は「ものづくりは大好き。プログラミングもやったことがある。家族の一員になるようなロボットを作りたい」と目を輝かせた。