2023年(令和5年) 7月5日(水)付紙面より
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音楽に合わせて鈴やタンバリンが鳴り、感動的なシーンでは紙吹雪が舞う―。鶴岡市の鶴岡まちなかキネマ(まちキネ)で30日、世界的に大ヒットしたインド映画「RRR」の上映に合わせた「マサラ上映会」を開催した。
マサラ上映とは、日本でインド映画を上映する際、騒いだり小道具で盛り上げたりしながら鑑賞する形態のこと。まちキネでは、今年4月下旬からこの作品を上映しており、3時間という長時間の上映にもかかわらず、劇中に織り込まれる「ナートゥダンス」と呼ばれる“高速ダンス”が話題を呼び、作品の面白さからリピーターも多く、これまでで一番の観客動員数を記録した。マサラ上映会を行うのは、今回が初。熱狂的な「RRR」ファンの声を聞き入れ、他館で行っている上映会を参考にしながら、クラッカーや紙吹雪を準備し、入場者に配布した。
当日は約70人が参加。応援うちわを自作した女性や、シャツにサスペンダーといった主人公のコスプレをした男性もいた。午後7時に、上映前にスタッフから注意事項の説明などがあった後、本編がスタート。作品は1920年代のイギリス植民地下のインドを舞台に、英国軍に立ち向かう2人の青年の友情と選択、戦いを描いたもので、音楽や効果音に合わせて、自身で用意した鈴やタンバリンを鳴らしたり、捕らえられた仲間を救出する場面では赤や黄、青など色とりどりの紙吹雪をまいて、気分の盛り上がりを表現していた。さらに、砲撃に合わせてクラッカーを打ち上げるなど、思い思いに映画を楽しんでいた。
最後に記念撮影をし、スタッフから8月6日(日)にもマサラ上映会の“おかわり”をすることが告げられると、わっと歓声が上がった。最後は全員で紙吹雪などを片付け、会場を後にした。
職場の同僚同士で参加した30代女性の2人は、ラストのダンスシーンではステージに上がって会場を盛り上げた。そして「映画を見るのは3回目。マサラ上映をしてくれて大正解! 一番楽しめた」「次回の上映までダンスに磨きをかけて、また踊りたい」と話していた。