2023年(令和5年) 7月19日(水)付紙面より
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家族で防災について考える「サマー防災キャンプ」が15日、酒田市の旧南遊佐小学校で開かれ、参加した親子が二次燃焼ストーブ作りや炊き出しなどを体験し災害への備えを学んだ。
同市の酒田青年会議所(JC、荒生卓真理事長)が主催。豪雨災害などが近年増加していることを受け、市民の防災意識向上を図ろうと酒田JCインフラ整備委員会(土井渉夢委員長)が初めて企画した。
この日は12組24人の親子が参加。宮城県石巻市を中心に在宅被災者の支援活動などを行っている一般社団法人「BIG UP石巻」の阿部由紀代表理事を講師に東日本大震災の体験・教訓を学んだほか、避難生活を想定した炊き出し体験や、酒田地区広域行政組合消防本部遊佐分署による応急救護・搬送方法や心肺蘇生法の講習も行われた。
「煙体験ハウス」を使った火災疑似体験では、人体に無害な煙が充満した長さ約5・4メートルのテントの中を歩き「足元も何も見えない」「方向が分からなくなる」と火事の怖さを実感。その後、遊佐分署員から「なるべく体勢を低くして、建物の隅を歩くように」などと講習を受けた。
同市亀ケ崎四丁目から参加した土屋雄樹さん(36)、綾乃さん(11)親子は「ポリ袋に米と水を入れてお湯に漬け、ご飯を炊いたのが印象的だった。津波や地震が起きた時、今日学んだことを生かしたいと思う」と話した。