2025年1月21日 火曜日

文字サイズ変更



  • プリント用表示
  • 通常画面表示

荘内日報ニュース


日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ
  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る

2023年(令和5年) 7月22日(土)付紙面より

ツイート

ケヤキ並木保全 石畳撤去前倒し 山居倉庫整備計画策定委が初会合 緊急性、広範囲を考慮し方針

 本年度中の公有化が予定されている酒田市山居町一丁目の国指定史跡「山居倉庫」の整備基本計画策定委員会の初会合が20日、同市幸町一丁目の酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」で開かれた。2025年3月までの計画策定に向け、今後のスケジュールを確認したほか、事務局の市都市デザイン課が示した計画の素案、ケヤキ並木の保全などについて意見を交わした。

 21年3月に国指定史跡となった山居倉庫は1893年、取引所法で定める付属倉庫として7棟を建設したのが起こり。土蔵と屋根の間に空気を通し換気を促す二重構造の屋根、強い西日や強風を避けるためのケヤキ並木など温度を一定に保つ工夫がされている。白い漆喰壁と黒い屋根瓦、1890年代に植栽されたケヤキ並木は酒田を代表する景観にもなっている。

 史跡指定を受けて市は今年3月までに保存活用計画を策定。同計画に基づき整備基本計画をまとめるため、市は有識者12人で構成する委員会を立ち上げた。25年1月まで今回を含め計6回の会合を開き、事務局が示した計画素案を基に議論を重ねていく。この日は委員9人が出席。委員長に本中眞・奈良文化財研究所長、副委員長に清野誠・市文化財保護審議会委員をそれぞれ互選した後、事務局が示した素案について協議した。

 このうち樹勢の衰えが指摘されているケヤキ並木の保全に関し、保存活用計画では生育障害の一因と考えられる石畳を撤去する方針を掲げており、当初は整備基本計画で方法やスケジュールをまとめ、25年度以降に取り掛かる予定だった。事務局はこの日、緊急性や広範囲に及ぶことを考慮し、樹木医の指導による回復策の検証を行った上で、試験施工として一部の撤去を前倒しする意向を示し、その内容について説明した。

 議事に先立って丸山至市長は「山居倉庫の有する風情、周囲の環境保全を第一に考えてもらい、『山居倉庫ならでは』という個性ある整備基本計画にしてほしい」とあいさつした。次回会合は今年11月の予定。

酒田を代表する景観になっている山居倉庫のケヤキ並木。市は地面を覆う石畳を撤去する方針を示した
酒田を代表する景観になっている山居倉庫のケヤキ並木。市は地面を覆う石畳を撤去する方針を示した



日付の新しい記事へページを移動する日付の古い記事へ

記事の検索

■ 発行月による検索
年  月 

※年・月を指定し移動ボタンをクリックしてください。
※2005年4月分より検索可能です。

  ■ キーワードによる検索
   

※お探しのキーワードを入力し「検索」ボタンをクリックしてください。
※複数のキーワードを指定する場合は半角スペースを空けてください。

  • ニューストップ
  • 最新記事
  • 戻る
ページの先頭へ

ニッポー広場メニュー
お口の健康そこが知りたい
気になるお口の健康について、歯科医の先生方が分かりやすく解説します
鶴岡・致道博物館 記念特別展 徳川四天王筆頭 酒井忠次
酒井家庄内入部400年を記念し、徳川家康の重臣として活躍した酒井家初代・忠次公の逸話を交え事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第2部 中興の祖 酒井忠徳と庄内藩校致道館
酒井家庄内入部400年を記念し、庄内藩中興の祖と称された酒井家9代・忠徳公の業績と生涯をたどる。
致道博物館 記念特別展 第3部 民衆のチカラ 三方領知替え阻止運動
江戸幕府が3大名に命じた転封令。幕命撤回に至る、庄内全域で巻き起こった阻止運動をたどる。
致道博物館 記念特別展 第4部 藩祖 酒井 忠勝
酒井家3代で初代藩主として、庄内と酒井家400年の基盤を整えた忠勝公の事績をたどる。
致道博物館 記念特別展 第5部 「酒井家の明治維新 戊辰戦争と松ケ岡開墾」
幕末~明治・大正の激動期の庄内藩と明治維新後も鶴岡に住み続けた酒井家の事績をたどる。
酒井家庄内入部400年
酒井家が藩主として庄内に入部し400年を迎えます。東北公益文科大学の門松秀樹さんがその歴史を紹介します。
続教育の本質
教育現場に身を置く筆者による提言の続編です。
教育の本質
子どもたちを取り巻く環境は日々変化しています。長らく教育現場に身を置く筆者が教育をテーマに提言しています。
柏戸の真実
鶴岡市櫛引地域出身の大相撲の元横綱・柏戸の土俵人生に迫ります。本人の歩み、努力を温かく見守った家族・親族や関係者の視点も多く交えて振り返ります。
藤沢周平の魅力 海坂かわら版
藤沢周平作品の魅力を研究者などの視点から紹介しています
郷土の先人・先覚
世界あるいは全国で活躍し、各分野で礎を築いた庄内出身の先人・先覚たちを紹介しています
美食同元
旬の食べ物を使った、おいしくて簡単、栄養満点の食事のポイントを学んでいきましょう
庄内海の幸山の幸
庄内の「うまいもの」を関係者のお話などを交えながら解説しています

株式会社 荘内日報社   本社:〒997-0035 山形県鶴岡市馬場町8-29  (私書箱専用〒997-8691) TEL 0235-22-1480
System construction by S-Field