2023年(令和5年) 7月23日(日)付紙面より
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庄内地域の洋食料理人やソムリエらでつくる庄内DECクラブ(佐藤徹会長)のシェフズディナーが12日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれた。約70人が参加し、地元の食材を使った「食の都庄内」のシェフたちによるフルコースを堪能した。
所属先の垣根を越えたベテランと若手の料理人同士の交流と調理技術の学び合いを基に、その成果を披露する機会として隔年開催している。15回目の今回は「庄内のプロヴァンス(南仏地方)料理と松ケ岡」をテーマに、20―60代のシェフ6人が、庄内豚や庄内鴨、紅花若菜やパプリカ、トマトなどの野菜、アワビや車エビ、アマダイなどの魚介類、ジェル状の鶴岡シルクといった素材を使った6品を作り、クラブ会員がサポートした。
ワイナリーとのコラボが主題で、シェフたちが事前にエルサンワイナリー松ケ岡のワインを試飲するなどして、メニューを考案。今年5月の先進7カ国首脳会議(G7)広島サミットで提供された同社の「メルロー2021」など赤、白、ロゼのワインに合わせた料理を提供した。
参加した最上地方出身の女性(41)は「初めて庄内DECクラブのシェフズディナーに参加した。とても良かった。一皿一皿を堪能して食の都庄内の奥深さを実感した」と話した。同クラブ副会長でグランドエル・サンを運営する「える・さん」総料理長の片倉忠直さん(54)は「ワイナリーと地元の食材とのコラボは、DECクラブとしてもぜひやりたかったテーマ。レジェンドのシェフと一緒に一つのコース料理を作ることは、若手にとって大きな刺激になる。こうしたことの積み重ねで、庄内の食文化を支える料理人が生まれていくのだと実感した」と話していた。