2023年(令和5年) 7月27日(木)付紙面より
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鶴岡市特産「だだちゃ豆」が収穫期を迎え、JA鶴岡(佐藤茂一組合長)の本年産初出荷式が26日朝、同市覚岸寺の同JA北部選果場で行われた。本年産だだちゃ豆の生育は天候に恵まれて今のところ順調で、品質について生産者は「例年より作柄も良く、味も良好」と太鼓判。コロナ禍明けの消費増と高値販売に期待を寄せている。
同JAによると、本年産はだだちゃ豆専門部(加賀山雄専門部長)182人が計232ヘクタールで作付け。4月中旬から播種(はしゅ)作業が始まり、6月上旬には強風と乾燥の影響で葉の傷みと生育の停滞が見られたものの、その後は順調に生育し、品質も安定してきている。今季は目標出荷量800トン、販売額は1キロ平均単価1000円で、計8億円を見込む。担当者によると、早生品種が出回っている現在は1000円以上の単価が付いているという。
初出荷式には同JA役員と生産者、県、市、全農県本部などから約30人が出席。神事で順調な生育と輸送の安全を祈願した後、佐藤組合長らがテープカットを行い、早生品種の「早生甘露」を積み関東方面の市場に向かう第1便の大型トラック1台を拍手で送り出した。
佐藤組合長はあいさつで「全国のだだちゃ豆ファンの皆さん、お待たせしました」と呼び掛け、「新型コロナウイルス感染症の5類移行で人の動きが活発化し、飲食店での需要も増えてきた。消費者が笑顔になり、高値販売で生産者も笑顔になれるよう努める」と述べた。加賀山だだちゃ豆専門部長(41)は「今年のだだちゃ豆も味は良好。全国においしいだだちゃ豆を届けられるよう生産者一丸となって取り組む」と話した。
同JAのだだちゃ豆は、「早生甘露」「甘露」「早生白山」「白山」「晩生甘露」「おうら」の順で収穫期に入り、9月中旬まで出荷が続き、主に関東、関西方面に出荷される。