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2023年(令和5年) 8月5日(土)付紙面より

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やまがた海洋塾 2023 ~アイデアでつなぐ私たちの庄内浜~ 上 鳥海丸で航海庄内砂丘望む 磯見漁に挑戦命を守る体験も ―7月29日―

 県内の小学生が庄内の海に親しみ、海を通じて海洋ごみ問題や自然保護、食文化などを学ぶ「やまがた海洋塾」が7月29日に開塾。8月5日まで計3日間の日程で、初日は酒田市と鶴岡市加茂地区、2日目は遊佐町を会場に、塾生27人が自然について学びを深めた。航海体験などを通して“海”を仕事とする人たちと交流し、5日には合同で海、川、山がもたらす恵みの知識を深める取り組みを行い、自然と触れ合いながらさらなる学習につなげる。

海に親しみ 学び深める

 海洋塾は日本財団が2015年から全国展開している事業「海と日本プロジェクト」の一環で、テレビユー山形(酒田市)が中心となった山形実行委員会が県内全域の小学5、6年生を対象に参加者を募集。子どもの頃から地元の海に慣れ親しむことで、海の良さや大切さに感心を持ち、将来的な地域活性化につなげていこうと、県水産研究所や加茂水産高校、県漁業協同組合加茂支所などの協力を得て体験型授業を展開している。今年初の試みとして、教育現場でもより海への理解を深めてもらおうと小学校教員の参加も募集した。

 初日の29日は内陸地域の児童を中心に13人と、教員2人が参加した。初めに酒田市の県酒田海洋センターで海と山のガイドを務める畠中裕之さん(遊佐町)が、庄内の海岸線の長さや庄内浜で取れる代表的な魚・ハタハタの生態などに関して講話した後、加茂水産高の漁業実習船「鳥海丸」に乗船し、鶴岡市の加茂港に向け酒田港を出港。外海に出ると、塾生たちは「海の色が違う」「青くてきれい」と口々に感動していた。漁船や貨物船とすれ違いながら庄内砂丘を海上から観察し、畠中さんに「ここではどんな魚が取れますか」など積極的に質問していた。

 航行中、船員らの案内で船内のエンジン室や無線室なども見学。余目一小6年の菅原大志君(11)は「操舵(そうだ)室で舵輪に触れたのがうれしい。庄内砂丘が遠くまで広がっているのを初めて見てすごいと思った」と話した。

 加茂港に到着後、渚の交番「カモンマーレ」で庄内浜で取れる季節ごとの魚や漁業の種類について学んだほか、加茂レインボービーチでは地元漁師の加藤達男さんから、専用の道具を使って貝やモズクを取る磯見漁について学習。海中をのぞくガラス箱と、長さ5ほどの銛(もり)で貝を取る体験をした塾生たちは「水のせいで距離感がつかめない」と悪戦苦闘。加藤さんが熟練の技で軽々とサザエをつかむと、目を輝かせ拍手を送った。

 初日の最後は加茂水産高校の田代拓教諭を講師に、ライフジャケットの正しい着用方法と、海難事故に備えた2リットルの空ペットボトルを使った浮力体験を行った。山形西小5年の槙惣佑君(11)は「磯見漁に挑戦してみたけど全然できなくて、漁師さんはすごいと思った。ペットボトル1本で意外と浮くことが分かったり、初めて体験することが多くあった」と振り返った。

画像(JPEG)

鳥海丸での航海体験に出発=7月29日午前、酒田港東埠頭(上)2リットルの空ペットボトルを使った浮力体験=7月29日午後、加茂レインボービーチ
鳥海丸での航海体験に出発=7月29日午前、酒田港東埠頭(上)2リットルの空ペットボトルを使った浮力体験=7月29日午後、加茂レインボービーチ



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