2023年(令和5年) 8月24日(木)付紙面より
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農業振興に携わるアフリカの研修生が、鶴岡市の山形大学農学部(村山秀樹学部長)で、稲の収穫ロスを抑える技術習得に取り組んでいる。研修生はエチオピア、ガーナ、カメルーンなど12カ国から男女合わせて13人。来月29日まで稲の乾燥技術や米のカビ汚染防止管理などについて学ぶ。
アフリカの稲作技術を支援しようと独立行政法人国際協力機構(JICA)と山形大学農学部が、2008年からアフリカ各国の農業分野に従事する省庁の職員や研究者を研修生として受け入れている。
今回のテーマは「収穫後の処理技術と管理」。山大農学部の片平光彦教授(農業機械学)、角田憲一准教授(土壌・肥料学)、佐々木由佳准教授(栽培土壌学)、小林隆准教授(植物病理学)の4人が担当し、座学のほか高坂農場のほ場などで実地研修を行う。
初日の21日に山大農学部でオリエンテーションが開かれ、研修生と講師陣が自己紹介。40日間の研修内容や日程について確認した。
研修生を代表してザンビアのルング・ミリアムさん(31)は「ここで学んだ知識と技術を自国に持ち帰って生かすことが目標。アフリカ全体の(米の)収穫ロス削減につなげたい」とあいさつした。
講師陣の一人、佐々木准教授(48)は「アフリカ各国は米を主食に押し上げようとしているが、収穫した米の管理がまだ不十分なところがある。稲の収穫は早過ぎても遅過ぎても駄目。刈り取り適期の判断を的確に伝えたい。研修期間中は高坂農場で稲刈りも体験させたいと思う」と話した。