2023年(令和5年) 9月23日(土)付紙面より
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世界保健機関(WHO)などが制定する9月の「世界アルツハイマー月間」に合わせ、酒田市の日和山公園に建つ「木造六角灯台」(県指定有形文化財)が、認知症支援のシンボルカラー・オレンジ色にライトアップされ、秋の夜長に散策を楽しむ市民たちの目を楽しませている。
WHOと国際アルツハイマー病協会は1994年に9月を同月間と定めており、世界各国で認知症への理解を深めるさまざまなイベントが行われている。日本でも今年6月、認知症患者の尊厳の順守や共生社会の実現、予防や治療法の研究推進などが盛り込まれた「認知症基本法」が成立した。
市は認知症の有無にかかわらず、同じ社会の一員として住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、「共生」と「予防」を広く呼び掛けるため、毎年ライトアップを企画している。
ライトアップは20日の日没時にスタート。辺りが暗くなるに連れて輝きが際立ち、散策する人もしばし足を止めてオレンジ色に染まる六角灯台に見入っていた。
ライトアップを見に来たという小野寺桂さん(46)=同市ゆたか三丁目=は「介護現場で働いていて、認知症は理解されづらい病気と実感しているので、ライトアップを機に理解が広まればうれしい」と期待を話した。
市によると、ライトアップは今月26日(火)までで、時間は日没から午後9時まで。