2023年(令和5年) 9月27日(水)付紙面より
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酒田市の観光地域づくり法人・酒田DMO(荒井朋之理事長)と、庄内地域の料亭・飲食店で組織する県調理師組合「調桜会」(阿部秀志会長)による、料亭で調理した料理を社員食堂で提供する「料亭コラボランチ」が22日昼、同市のプレステージ・インターナショナル山形BPOパークで行われ、社員が料亭の味に舌鼓を打った。
酒田には昔ながらの伝統を守りつつ、おいしい料理を提供する料亭が多くあるものの、支えているのは年配の常連客が中心。同法人が、調桜会の会員店に対しヒアリング調査したところ、若い世代のファン開拓、コロナ禍に伴う利用客の減少が課題となっていることが分かった。
同法人と調桜会は、「未来の常連客」となる若い世代から酒田の食文化の素晴らしさを広く知ってもらうとともに、敷居が高いと思われている料亭を身近に感じてもらい、積極的に足を運んでもらおうと、市の助成、同社の協力を得て「美酒美食の街さかた事業」の一環として今年6月にコラボランチを開始。初回は料亭「香梅咲」(日和町一丁目)が担当した。
2回目の今回は、くつろぎ割烹「志幡」(山居町一丁目)が調理。かつて日和山の割烹小幡で提供していたという庄内豚を使ったしょうゆ仕立てのいも煮、ごま豆腐に、文化庁「100年フード」に認定された「むきそば」を添え、1食450円(税込み)で提供。午前11時ごろから社員が食堂を訪れ早速、味わった。
共に酒田市出身・在住の中條香音さん(27)と富樫ふくさん(40)は「おいしい」と第一声。中條さんは「前回のコラボランチで提供されたむきそばがおいしく、また食べたいと思っていた」、富樫さんは「しょうゆ仕立てのいも煮は新鮮な感じ」と話した。限定80食のうち半分ほどは予約で埋まったという。
同法人の小林和也さんによると、次回は11月の予定。「料亭同様、すし店も若い世代のファン獲得が急務と聞く。酒田DMOとしてつなぐ役目を果たしていきたい」(小林さん)という。