2023年(令和5年) 10月5日(木)付紙面より
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鶴岡市の市街地で1日、鶴岡商工会議所主催の「歴史探訪―木戸口めぐり」が行われ、参加者30人が観光ガイドの案内で解説を聞きながら旧庄内藩の鶴ケ岡城に関連した施設を訪ね歩き、城下町の歴史や文化に理解を深めて魅力に触れた。
ユネスコ食文化創造都市の鶴岡の「食」を活用した観光振興として、2015年度から継続しているまち歩き事業「城下町探訪&ぐるめウオーク」の一環で、今回は鶴ケ岡城を取り囲むように配置されていた保安用の門「木戸口」に焦点を当てたイベントを企画。定員30人に対して、市内全域や酒田市などから100人を超える申し込みがあり、4倍近い倍率の抽選で決まった30―70代の市民が参加した。
鶴岡市観光ガイド協議会の花岡琢也会長をはじめ同協議会のメンバー4人の案内で十日町口、三日町口、五日町口、荒町口、代官町口、高畑口、新形口、万年橋口、大山街道口、鍛冶町口、元曲師口の11の木戸口跡を巡った。11カ所の木戸口は漢字で十・一・口を組み合わせて「吉」となり、「めでたいこととされていた」など説明を受け、鶴ケ岡城三の丸を囲んで造られた「外堀(とぼり)堰」の石積み護岸、城の石垣を使って整備された内川護岸などの歴史遺産も見学した。
約4キロの道のりの途中、菅家庭園の鑑賞、三の丸の土塁が残る大督寺での旧庄内藩主酒井家の祖・酒井忠次公の妻・碓井姫の座像(木像)拝観、老舗料亭「大多喜亭」での旬の食材を使った懐石膳の昼食や老舗菓子店巡りも組み込まれた。参加者からは「普段何気なく通っている場所に木戸口があったことを初めて知った。城下町のまち歩きの魅力を再発見できた」などの感想が寄せられた。